大阪教育大学附属天王寺小学校を受験するんだけど、塾選びについてを知りたい!
大阪で屈指の倍率を誇る附属天王寺小学校。
附属天王寺小学校の入試問題は私立小学校の傾向と大きく異なり、毎年試験内容を変えてくることもあって、非常に対策がしにくい学校です。
そのため、家庭学習だけで合格を勝ち取るのは困難で、ほとんどのお子さんが幼児教室に通ったり、家庭教師のレッスンを受けたりしています。
ただ、小学校受験に関する塾・家庭教師の情報は少なく、ホームページを見ただけではどの塾に通わせたらいいのかがわからないという方も多いと思います。
そこで本記事では、実際に幼児教室に通わせていた方の意見や附属天王寺小にご縁をいただいた方のお話を参考に、塾選びに関する情報をまとめてみました。
この記事が、塾選びの参考になることを願っています。
大阪教育大学附属天王寺小学校の対策をする塾を解説
大阪教育大学附属天王寺小学校は、大阪府の中でも非常に人気が高く、大手幼児教室も個人経営の幼児教室も、多くの幼児教室で対策講座が設けられています。
今回はその中から、3つの塾と家庭教師について取り上げて、メリットとデメリットを解説していきます。
家庭教師
小学校受験では、家庭教師を付けている方も多くいらっしゃいます。
家庭教師のメリットは、お子さんの特徴に合わせたレッスンができることです。
幼児教室の大きな欠点は、「できるまでやる」という指導を行っていないことです。
幼児教室では、授業中に解けなかった問題があった場合、プリントにチェックが付いているだけで、解説してもらえないというのはよくあることです。
また、解説があったとしても、全体に解説するだけで、一人ひとりのお子さんができるようになるまで何度も教えることはありません。
しかし、家庭教師なら、その子のつまずきを分析してアドバイスをしたり、類題ができるまで問題にチャレンジさせたりすることができます。
運動考査対策・行動観察対策としても有効で、なわとびの跳び方やボールの投げ方を教えてもらうことができるので、確実に実力が付いていきます。
また、家庭の都合に合わせて授業時間を決めることができるのもメリットです。
小学校受験をするご家庭では、他にもいくつかの習い事をさせているご家庭が多いのですが、幼児教室に通わせるために、それまでの習い事を辞めさせてしまうことがあります。
しかし、家庭教師なら、ご家庭の都合に合わせて授業時間を決めることができるので、他の習い事との両立もしやすくなります。
通塾に時間がかからないため、お子さんにも保護者にも負担がないのもメリットです。
さらに、個別の相談がしやすいのも家庭教師のメリットです。
特に小学校受験に詳しい先生なら、願書をどう書くべきか、面接では何を見られているのかなど、心配なことや不安なことをいつでも質問することができます。
願書の添削をしてもらったり、親子面接の練習をしてもらったりするのもよいのではないでしょうか。
小学校受験では多くの保護者が不安を抱えたまま受験に臨むことになりますので、身近に相談できる相手がいるというのは嬉しいポイントです。
幼児教室のデメリットは、集団行動における対策をすることができないことです。
小学校受験では「行動観察」という試験が課されることがあり、集団でどのような振る舞いをすればいいかを学んでおく必要があります。
家庭教師だけではそれを学ぶことはできないので、幼児教室の講習に参加したり、積極的に模試に参加したりして、行動観察や運動考査の対策をしておくようにしましょう。
ところで、本サイトを運営している私自身も幼児教室の運営や家庭教師の派遣を行っていますが、附属天王寺小学校の受験では家庭教師をおすすめしています。
私が派遣している家庭教師はすべてプロ家庭教師で、小学校受験専門の先生です。
附属天王寺小学校のことについてもよく理解しているので、願書作成、面接対策、学校の様子など、保護者のサポートもしっかりとさせていただきます。
「幼児教室だけでは不安」「受験前のラストスパートをしたい」「願書の添削をして欲しい」「保護者作文の書き方を教えて欲しい」「親子面接の練習をしたい」など、お気軽にご相談ください。
奨学社
奨学社は、幼児教室と小学生特進クラス(小1〜小3)がある学習塾です。
京都や兵庫にも教室を構えていますが、附属天王寺小学校対策の講座があるのは、本町教室と上本町教室です。
奨学社の魅力は、その合格実績にあります。
ホームページには、2023年度の附属天王寺小学校の合格者が88名(附属天王寺小学校の募集人数は105名)と公表されています。
ただし、ホームページには「※合格者数は正塾生のみの数字です。」と記載されていますが、「正塾生」の定義が曖昧で、実際には講習生等も含まれているようです。
また、奨学社は幼児教室としての規模が大きく、いろいろな幼児と関わりながら受験対策ができるというのもメリットです。
特に行動観察では、誰と同じグループになるかによって、どのように行動すればよいかが変わってくることがあります。
誰とでも適切に関わる練習をするためには、よい環境であると言えます。
さらに、学校別の模試も行われており、受験者の母数が多い分、お子さんの現時点での学力レベルを図る上でも有効です。
附属天王寺小学校以外にも、様々な学校の模試が行われており、学校の出題傾向をしっかりと分析した問題になっているので、受験予定の学校の模試は積極的に受験するようにしましょう。
一方で、奨学社は規模が大きい分、個々の家庭(保護者)への対応が密ではないという点がデメリットです。
実際に奨学社に通わせている保護者から、「授業の内容について質問したくてもできない」「願書の作成や保護者作文の対策講座で個別のアドバイスをもらえない」など、「保護者への対応が不満」との意見を聞くことがあります。
また、料金が高額になりやすい点もデメリットです。
奨学社では、季節講習・模試・保護者向けの対策講座など、様々な講習や講座が開かれていますが、いずれも追加料金がかかります。
一つひとつの講座もそれなりの料金がかかることから、全体的に費用がかかってしまうことになります。
さらに、講習や講座の申し込みが電話受付のみで、講習申し込み開始時はなかなか電話がつながりません。
募集定員が埋まってしまうと講習や講座を受けることができなくなってしまうので、多忙な保護者にとっては教室のシステムが古い点もデメリットだと言えるでしょう。
ハートスクエア
ハートスクエア幼児教室は、寺田町駅のすぐ近くにある幼児教室です。
「幼稚園受験コース」「小学校受験コース」「小学校算国コース」があり、小学校受験コースが9月から「附属天王寺対策コース」と「附属平野対策コース」に分かれることになります。
ハートスクエア幼児教室のメリットは、難易度の高い問題に取り組めることです。
ハートスクエアで扱っている問題は、他の幼児教室と比較しても難易度が高めに設定されているようです。
附属天王寺の受験問題は、難易度の高い問題が出題されたり、指示が難しかったりすることがありますので、そのような問題に対応する力を身につけなければいけません。
そのため、難しい問題に取り組むことができる環境に身を置けるというのはメリットだと言えます。
また、合格実績も良好です。
2023年度の附属天王寺小学校の合格者数は20名で、合格率は51%(39人中20人合格)という結果になっています。
受験倍率が4倍近い附属天王寺小学校の受験で50%を超える合格実績は、非常によい結果だと言えます。
なお、この合格率は奨学社と同程度の水準になっているようです。
さらに、毎回の授業の解説が受けられるのもメリットです。
子どもたちが行動観察や面接の学習をしている間に、保護者は授業担当の先生から授業の解説を聞くことができるので、子どもたちの躓きの傾向や、問題の出題意図などを知って、家庭学習に生かすことができます。
ハートスクエア幼児教室は比較的真面目に学習をする雰囲気があり、お子さんによっては教室の雰囲気と相性が合わないことがあるかもしれません。
先生方は優しく、きめ細やかに教えてくれますが、「わいわい楽しくお勉強したい」というお子さんは一度体験授業を受けてみて、教室の雰囲気と合うかどうかを確認してみましょう。
また、人数が少ないこともデメリットになることがあります。
天王寺対策コースは、通常のクラスとハイレベルのクラスに分かれます。
さらに、平日クラスと土曜日クラスの2クラスまたは3クラスに分かれるため、1クラスの人数は多くても10名程度になります。
きめ細かく子どもの様子を見てもらえる反面、いつも同じようなメンバーで行動観察や面接を行うのはデメリットにもなります。
理英会 関西
理英会は、首都圏と関西で幼児教室を運営する塾で、「理英会」の他に「ミキハウスキッズパル小学校受験コース」という名称で運営されている教室もあります。
附属天王寺小学校の対策ができるのは、「天神橋校」と「近鉄あべのハルカス教室」です。
ホームページの情報によると、2023年度の附属天王寺小学校の合格者数は25名となっています。
理英会のメリットは、教材の質です。
理英会は、出版業務も行っており、「そっくり問題集 大阪教育大学附属天王寺小学校・平野小学校」「全国国立小学校入試対策シリーズ 大阪教育大学附属天王寺小学校」などの出版物を販売しています。
これまで培った入試分析や入試対策を生かした教材を使って授業を行っているのが、理英会の強みと言えるでしょう。
理英会のデメリットは、料金が高いことです。
理英会のホームページでの試算によると、一般的な年長コース(首都圏)の1年間の費用は62万円になるとのことです。
これには、冬期講習、春期講習、夏期講習、秋期講習、志望校別テスト2回の料金が含まれていますが、それでも比較的高額な料金になります、
小学校受験では、幼児教室を掛け持ちしたり、複数の模試を受験させたりする方も多いため、できるだけ良心的な価格の幼児教室を選びたいという方には非常にデメリットでしょう。
大阪教育大学附属天王寺小学校の塾を選ぶときに大切なこと
大阪教育大学附属天王寺小学校は、試験内容が独特で、倍率も高く、大阪の小学校では屈指の受験難易度になっています。
しかし、小学校受験で求められている力は、国立小学校も私立小学校も同じですので、しっかりと傾向を分析して対策を立てることで、合格はぐっと近くなります。
今回ご紹介した幼児教室では、どこも独自のカリキュラムや教材を使用し、附属天王寺小学校の対策をすることができます。
ただ、他のお子さんと差をつけたいなら、集団授業で他のお子さんと同じことをするよりも、家庭教師でお子さまに合った学習を行うのがおすすめです。
大人数の大手幼児教室も、個別最適化を図れる家庭教師も、それぞれに良さがあります。
1月に笑顔で受験が終われるように、お子さまと保護者様にとって最適な塾や家庭教師を選び、小学校受験に向けて万全の対策をしていただけたら幸いです。