桐蔭学園小学校を受験するから試験内容を知りたい!
神奈川の名門私立小学校として高い知名度を誇り、近年の学園改革で倍率が上昇している桐蔭学園小学校。人気校の一角として頭角を現した桐蔭学園小学校の試験内容は一体どのようなものでしょうか?プロが解説していきます。
本記事では、桐蔭学園小学校願書作成代行や桐蔭学園小学校回答集作成付き面接レッスンで高い合格実績を誇る筆者が
桐蔭学園小学校の試験内容についてご紹介します。
【桐蔭学園小学校】の試験の流れ
桐蔭学園小学校には「一般選抜」と「アドベンチャー入試」の2つの試験があります。受験者はこのどちらか一方にしか出願することができず、受験者にあった方の試験を選択することになります。「一般選抜」では6~70名、「アドベンチャー入試」では10名前後の合格者を出すと言われています。また、「一般選抜」は神奈川の私立小学校の受験期間となる10月中旬に、「アドベンチャー入試」は11月1日に試験が行われます。東京都内の私立小学校と併願する場合は、この日程に頭を悩まされるご家庭も少なくありません。
今回は10月中旬に実施される「一般選抜」について詳しく解説していきます。
一般選抜は2日間にわたって行われ、初日は男子、翌日は女子の試験となります。
1日を4~5組に分け、同じ試験を複数回実施します。時間は願書受付順に振り分けられますので、午前中に他校の試験などが重なる場合は慎重に調整したいですね。
桐蔭学園小学校では「出願順や面接順、受験番号の早い遅いといったもので優劣は一切つけません」と公平な評価を明言されており、実際に最終グループ最後尾の方の番号であったお子さまも合格されています。忖度抜きで学園にぴったり合うお子さまを選びたい。という学園側の誠実さの表れとも言えますね。
肝心の試験の内容は
- 知能テスト
- 行動観察
- 児童面接(自由遊びの間)
の3つのテストを通してお子さんの適性を図ります。
【桐蔭学園小学校】の試験の内容
それではさっそく、桐蔭学園小学校の2022年度実施(2023年度入学)に実施された桐蔭学園小学校の一般選抜入試の試験内容を見ていきましょう。
①知能テスト
男女で内容が微妙に違いますが、見られているポイントは大きく変わりません。
「お話の理解」「数量」「推理」といった小学校受験で見られるスタンダードな問題が出題されます。それぞれ各1問程度と問題のボリュームは抑えられており、学校側が学力だけでなく総合的な面でお子さまを評価しようという姿勢が見て取れます。
特にお話の理解では、単純にストーリーを記憶をするのではなく「この後出てきそうなもの3つにまるをつけましょう」など、お子さまの持つ想像力や推理力が試される問題となります。
②行動観察
桐蔭学園小学校の行動観察試験では、「自由遊び」と「集団製作」の2つの課題が出題されました。
「自由遊び」では、受験者(お子さま)に「スポーツ」か「工作」のどちらかを選ばせ、選んだ方で自由に遊ぶという試験が出ました。
この課題は男女共通であったようで、「スポーツ」であればボーリングや輪投げを。「工作」であれば折り紙、お絵描き、ドミノ遊びなどが選べたようです。
試験の最中に試験官の先生から「よーいどん!と言ったらスタートしますよ。よーいスイカ!でスタートしてはいけませんよ。では…よーいスイカ!!」と号令があり、緊張する受験者を和ませてくれるような機会もあったそうです。その際に、子供らしい素直で愛らしい反応がとびだすととても印象がよかったかもしれませんね。行動観察ですので、お友達と楽しく遊べる様子や、問題が起きた時にどのように解決をしていくか。「色々なタイプのお子さまに入学してほしい」と願う桐蔭学園小学校の行動観察では、教科書通りの決まり切った対応よりは、受験者の個性が伝わるような反応や行動をするようなお子さまを評価しているような印象がありました。
「集団製作」では、男子は色々な素材を使って、みんなで協力して1本の長いひもを作る。女子は、カプラや割りばし、モールなどを協力してできるだけ高く積み上げる製作課題が出題されました。
両課題とも、勝敗や製作物のクオリティではなく、みんなで協力する中でどのような役割を果たすのか。どのような発言や行動を通して作り上げていくのか。といったお子さまの様子を観察されていたそうです。
また、こちらの課題も試験官の先生方がたくさん盛り上げてくださったそうで、試験後の受験者は「ひものテストが面白かったんだよ!」と、とても楽しい課題であったことを報告してくれました。
③児童面接(自由遊びの間)
行動観察(自由遊び)の間に、試験官の先生が受験者ひとりひとりに声をかけて個別の児童面接が行われたそうです。
「お名前」「住所や電話番号」「幼稚園や保育園で楽しいこと、好きな遊び」といった一般的な質問を中心に、絵や写真を見せられて「写真の中の子供に名前を自由につけください」「映っている雲は何の形に見えますか?」といった、想像力を試されるような内容もあったそうです。
【桐蔭学園小学校】試験内容をプロが解説まとめ
桐蔭学園小学校の一般選抜入試の内容について解説しました。「様々なタイプのお子さんに来てほしい」そう名言されている通り、現在の学力や運動能力だけでなく、想像力や将来性、子どもらしい素直さや明るさなど多角的な面で評価をする試験内容は、一見対策がしづらいかもしれません。けれど、お子さまのもつ個性や特性、子どもらしいみずみずしい感性をどんどん伸ばしてあげることが学校側へのプラスのアピールになります。無理に小学校受験の型にはめることなく、のびのびとサポートしてあげてください。