小学校受験の願書に使う写真で、表情や服装、写真館など分からないことが多すぎて・・
小学校受験の願書には、志願者本人や家族の写真を貼り付ける欄があります。
写真は志望校の先生方がはじめて志願者の顔を見る機会であり、印象にも大きく関わる大事なものです。
願書の写真は、基本的には提出の三ヶ月以内に撮影されたものを使用します。
中には縁起担ぎのために、日取りを気にして撮影される方も多くいるでしょう。
服装や撮影場所など、願書の写真には気をつける点が多くあります。
では、どのような所に気をつけて撮影すれば良いのでしょうか。
本記事では、オーダーメイド願書作成も行う小学校受験のプロが、母校を受験する際の願書の書き方について解説します。
【小学校受験】願書の写真はどこで撮る?
小学校受験の願書の写真は、基本的には写真館で撮ることが望ましいと考えられています。写真館の中には、願書専門の撮影コースがある所もあります。また、受験専門の幼児教室の中には、提携する写真館を紹介してくださる場合もあります。
写真館では、研修を積んだプロのカメラマンさんが撮影してくださいます。背景や照明もしっかりとしているため、表情が見やすく明るい印象を受ける写真を撮ることができるでしょう。中には、ヘアセットや簡単な写真加工も行ってくれる写真館もあります。インターネットで検索すれば、受験専門に撮影を行ってくれる写真館を見つけることができますのでぜひ調べて問い合わせをしてみるとよいでしょう。
自宅
願書の写真は、基本的には写真館での撮影をおすすめしています。
近年では、web上ですべての願書提出を完結する学校も増えています。
写真をデータでアップロードするため、自宅で撮影しても良いのではないかと質問される機会が増えました。
しかし、明るさや焦点といった印象を左右する重要な点は、自宅での撮影よりも写真館のほうが確実性があり安心できます。
紙の願書であってもweb上で完結する願書であっても、可能な限り写真館でプロの方に撮影してもらってください。
とはいえ、写真館での撮影が難しい家庭もあるでしょう。
- 海外に在住しており、願書転出期限までに帰国が不可能
- 自宅に要介護者がいるなど、家族で長時間出かけられない
- 家族写真が必要だが、共働きで休みが合わない
など、様々な理由から自宅での撮影を希望する方もいます。
どうしても写真館で撮影できない場合、撮影方法には以下のパターンがあげられます。
- 出張撮影を行っている写真館に依頼し、自宅で撮影してもらう
- 自宅にあるカメラで、自分たちで撮影する
出張カメラマンであれば、機材や背景などをきちんと揃えてくれるため安心です。
受験用に使用する写真であることを伝えた上で、出張撮影が可能か問い合わせてみてください。
自分たちで撮影することは、基本的にはおすすめしていません。
素人撮影は、多くの願書を見ている教員たちからはすぐにわかってしまいます。
厳しい言い方をすれば、この過程は願書のために労力を割く気がないのだから、志望度は低いだろうと思われても仕方がありません。
どうしても自分で撮影する場合は、背景を無地にする・明るさや焦点に気をつけるといった最低限のルールを守って撮影してみてください。
写真館
インターネットで写真館を検索すると、様々なホームページがヒットします。
全国の写真館の中から最寄りの場所を探すことができるサイトなども存在します。
小学校受験用の願書写真を撮影するためには、写真館の専門性を重視することをおすすめします。
写真館のホームページ上には、いくつかのコースが掲載されています。
その中に、「小学校受験用証明写真・家族写真」といったコースがある写真館であれば、まず外れはないでしょう。
家族の記念撮影とは違い、願書のための写真ですからきちんとした印象とクオリティが求められます。
写真館に願書のための写真を撮影した経験があれば、プロとしてのアドバイスも求めることができ安心感もありますね。
志望校の在校生に知り合いがいれば、願書提出の際にどこの写真館で撮影したかを聞いておくのもおすすめです。
伊勢丹の写真館
伊勢丹写真室とは、新宿伊勢丹で創業時からある写真館で、現在は都内に5店舗存在しています。
立地もよく、都内での小学校受験を希望するのであれば、まず間違いのない写真館でしょう。
ホームページの撮影メニューの中には、「お受験用証明写真」というコースが存在し、志願者本人の写真と家族写真の両方に対応しています。
希望であればヘアセットやメイクも行ってくれるため、非常に人気の高い写真館です。
都内の小学校受験専門の学習塾に通っている場合、こちらの写真館をおすすめされることが多いのではないでしょうか。
長い歴史があり、スタッフも経験豊富で受験用写真には慣れているため、東京都または近隣に在住であればこちらでの撮影は間違いないでしょう。
しかし、毎年願書の締め切り三ヶ月前は受験用の撮影で非常に混み合います。
そのため、早めに予約しておくことが大切です。
スタジオアリス
他の写真館に比べると、低価格で衣装のレンタルも可能なのがスタジオアリスです。大型商業施設の中にあることが多く、立地も良いため家族写真を撮ったことのある方も多いのではないでしょうか。
スタジオアリスでは、受験専門の撮影コースはありませんが、証明写真の撮影も可能です。
子どもやファミリーをターゲットにしたスタジオですので、お子さんの明るい表情を引き出してくれるでしょう。
また、マスク日焼けや抜け歯の修正などの画像加工サービスもあります。
もちろん、明らかに本人と特定できないほどの加工はご法度です。
しかし、大人の就職活動でも、近年では肌の明るさを修正するといった、印象をよくするための軽度の加工は多くなっています。
小学校受験の願書用の写真は、基本的には受験専門の内容がある写真館をおすすめしています。
撮影をしてくださるスタッフのみなさんが、受験写真に必要なことをきちんと理解しているため、安心感もありスムーズです。
しかし、仕事の都合や立地的な理由からどうしても専門の場所に行けない場合もあるでしょう。
そういった場合は、スタジオアリスのような買い物のついでに撮影できる立地の写真館に一度問い合わせてみることをおすすめします。
写真館によっては、スタッフに願書用の写真への理解や知識があり、撮影経験も豊富な場合がありますので、確認してみるのが良いでしょう。
【小学校受験】願書の写真を撮る時の服装
願書のための写真では当然ながら私服ではなく、礼と品格を感じさせるフォーマルな服装が望ましいと考えられています。
そして、基本的には受験当日の服装と同じもので撮影します。
子供の成長は非常に早いので、どうしてもサイズが合わないなどの理由があれば、似たような形や色合いの服装であれば大丈夫です。
多くの百貨店などでは、受験専用の服が販売されています。
受験当日は体を動かす試験もあるため、専用の服であれば機能的にも見た目も問題ありません。近年では、オンラインショップで安価なセットが販売されています。
しかし、生地の質感などから品位を感じられないものも多くあるため、実店舗での購入が良いでしょう。
女の子
女の子の服装は以下の内容が好ましいと考えられています。
- 白ブラウス
- ジャンパースカートまたはワンピース
- ボレロ
- 白靴下
- ストラップシューズ
ワンピース・スカート・ボレロは無地で、過度な装飾は禁止です。
受験当日、激しい運動があることが予想される場合はキュロットスカートに変更しても問題ありません。
男の子
男の子の服装は以下の通りです。
- 白シャツまたはポロシャツ
- 紺色の無地ベスト(着用しない場合もあります)
- 半ズボン
- 白靴下
- 革靴
ネクタイは必要ありません。
また、シャツ・ポロシャツの袖の長さは、試験当日とは違っていてもかまいません。
【小学校受験】願書写真の疑問
願書の写真を撮影する上で、よく疑問として上がるのが以下の点です。ぜひ参考にしてみてください。
何色がいい?
受験のための服装といえば、定番なのは濃い紺色です。
清楚かつ清潔な印象で、知的で上品さを象徴してくれる色であるため、選ばれることが多いでしょう。
日本人の肌色にもよく合い、顔色を明るく見せてくれます。
靴は黒色が基本ですが、ワンピースやズボンが無地の黒ですと葬儀の印象もあり、あまり好まれません。
また、紺色でもブルーに近い明るいものは避けましょう。
おしゃれさよりも、品格をもった印象を与えることが重要です。
グレーも落ち着きや上品な印象ですので、紺色同様におすすめです。
いつ撮る?
学校側からの指定がない場合でも、願書提出の三ヶ月以内に撮影しましょう。
子供の成長は早いため、期間が空きすぎていると顔つきや身長も違ってきます。
半年以上前に撮影をしてしまったために、願書の写真と受験当日の志願者の顔が違うように見られて替え玉受験を疑われた例もあります。
提出の三ヶ月以上前に撮影することは避けてください。
また、日焼けのする真夏での撮影も避けるのが無難です。
笑顔でも良い?
基本的には、口を閉じて正面を見つめ、広角を少し上げた微笑の表情で撮影します。
歯が見える笑顔は子どもらしくて可愛らしいですが、願書の写真で伝えたいのは志願者の真摯さや上品さです。
そのため、満面の笑みで撮影された写真を使用することはありません。
写真館での撮影であれば、スタッフさんから表情についての指示があるので従いましょう。
【小学校受験】願書の写真を撮る時の表情のコツ
願書の写真撮影というと、お子さんにとっては緊張する場面です。
しかし、顔がこわばりすぎると印象もあまりよくありません。
以下のポイントに注意して、撮影前に鏡の前で練習してみると良いでしょう。
また、撮影前にはできるだけリラックスできるように、子どもの好きなことをする時間を確保し、心の余裕を作ってあげてください。
姿勢を正し、顎を少しひく
猫背でまるまった姿勢では、せっかくのお顔がきれいに映りませんし輪郭も変わってしまいます。
お腹にぐっと力を入れて正面を見つめ、少し顎をひくと顔全体がきれいに見えます。
顎をひきすぎると、睨みつけているような目線になってしまうので注意してください。
口を閉じて広角をあげる
口角がさがっていると、緊張していたり怒っているような印象を与えてしまいます。
場合によっては、この志願者本人には受験の意思がなく、無理やり受けさせられているのではないかと思われてしまうでしょう。
ですから、口の端に少し力をいれて、上向きの孤を描くような口の形になると良いですね。
微笑程度で良いため、にっこりと笑う必要はありません。
また、歯を見せて笑う表情は真剣さに欠けるため口は閉じましょう。
カメラをしっかりと見つめる
目に力のある表情は、意志の強さや誠実な印象を与えます。
しかし、お子さんに「目力を意識して!」「目に力を入れて!」と言っても難しく、目を見開いたようなおどけた表情になってしまうでしょう。
そのため、カメラの奥をしっかりと集中して見つめることをおすすめします。
一点を意識して見つめると、自然と目に力が入り、意思の強い魅力的な表情を作ることができるでしょう。
【小学校受験】願書の写真を撮る時のポイント
【小学校受験】願書の写真を撮る時のポイントを、
- 男の子
- 女の子
に分けてご紹介します。
男の子
男の子の服装は、ポロシャツに半ズボン(またはベスト)と非常にシンプルです。
髪型は前髪が長すぎず、目にかからないように心がけましょう。
女の子と同様、受験当日と同じ服装で撮影に挑みます。
そのため、フォーマルであっても動きやすい伸縮性のあるデザインを選ぶことをおすすめします。
受験専門の衣服を扱うブランドもありますので、ぜひ調べて試着をした上で購入をしてください。
最近ではスマートフォンが普及し、写真に撮られることに慣れているお子さんが多いでしょう。
しかし、写真館のスタッフの中には、女の子より男の子のほうが経験上表情が硬い場合が多い、と言う方もいるようです。
願書のための写真を撮る前には、鏡を使って表情の練習をしたり、直前まではリラックスできるような環境を整えてあげてください。
女の子
女の子のフォーマルな服装は、男の子よりもデザインに幅があり迷われる方が多くいます。
しかし、リボンや花など華美な装飾は避け、シンプルかつ動きやすさを重視してください。
先にも述べましたが、写真撮影日にはスカートでも、受験当日はキュロットスカートに変更して問題ありません。
しかし、ボレロは同じものにする・写真撮影時のワンピースと同じブランドの同じ色のものにするなどの工夫は必要です。
また、髪が長い場合は三つ編みなど耳の下で結ぶように心がけてください。
顔周りがよく見えることが大切ですので、前髪はサイドに流すなど眉毛より下が良く見えるよう注意が必要です。
写真館ではヘアセットを頼めますが、受験の当日にも同じ髪型ができるように動きやすく清潔感のある髪型であるよう気をつけましょう。
ミライコンパスで願書を提出する時の写真は?
ミライコンパスとは、インターネットで願書を出願するためのシステムです。
紙とは違い、インターネット上で殆どの作業を簡潔できるため、コロナ禍で多くの学校で採用されるようになりました。
写真も、規定のサイズをアップロードしておけば、ミライコンパスを使用している学校であれば何枚も用意する必要がありません。
しかし、サイズなど細かい規定がありますのでよく確認しておいてください。
サイズ
縦600×横450ピクセルが、ミライコンパス公式サイトの推奨サイズになります。
写真の縦幅と横幅の割合は「4:3」です。
ファイルの形式は、JPEGやPNGです。
写真館で撮影する際に、インターネット出願で使用することとサイズを伝えると良いでしょう。
ミライコンパス対応の撮影データを販売している写真館も、最近では増えてきています。
データでの購入は追加料金がかかる所も多いため、事前に確認をしておいてください。
また、アップロードできるファイルのサイズは3MBまでと指定があります。
最近ではスマホのアプリでもサイズの編集が可能ですが、まずは写真館でデータ購入の際に質問しておくことをおすすめします。
貼り付け写真との違い
紙の願書とミライコンパスのweb願書での写真は、基本的には内容は同じです。
無地の背景で撮影された、鮮明で影のない顔写真となります。服装も同じです。
自宅や証明写真機で撮影された写真ですと、焦点があっていなかったり影があるなど、認識しづらい写真になってしまいます。
そのため、ミライコンパスにアップロードして印刷する写真であっても、可能な限り写真館で撮影されたデータを使用してください。
小学校受験における願書の写真よりも大切なのは中身
小学校受験における願書の写真は、教員たちがはじめて見る志願者の顔であり第一印象となります。
そのため、きちんとした形式で撮影することが重要です。
写真撮影のために、最低限の労力を割くことのできる家族なのか、服装についてのマナーを知っているかを知るための材料でもあります。
しかし、写真だけで願書のすべてが決まるわけではありません。
願書で特に重要なのは、志望動機や家庭での様子、教育方針をいかにわかりやすく誠意を持って伝えられるかにかかっています。
そのため願書の文章を考えるには、相当な労力が必要です。
願書の文章を考える時間がない、自分の文章能力に自信がないという方は、願書作成代行に依頼することをおすすめしています。
小学校受験のプロが、丁寧に作成・添削いたします。
願書は小学校受験の最初の難関とも言われる大切なものです。
合格への第一歩を踏み出すために、ぜひプロへ願書作成代行を依頼してください。