学習院初等科の面接ってどんな感じなの?質問される内容も知りたい!
学習院初等科の面接は、短時間のため、アピールができずにあっという間に終わってしまった・・と感想を持たれる方が多い小学校になります。
本記事では、小学校受験面接指導で学習院初等科の高い合格実績を叩き出す塾長が解説しますので、ぜひ参考にしてください。
学習院初等科の面接で、合格するために知っておきたいこと
じっくりお話ししながら、家庭の雰囲気や教育方針を聞いていくタイプの面接と、学校の方針に合うご家庭かどうかを短時間にパッと判断するタイプの面接。
学習院初等科の面接は、後者です。面接時間が短いため、アピール不足に終わった、と思うことがないように、二つのことに注意しましょう。
まずは面接のマナーや身なりです。学習院初等科は礼儀作法に厳しく、華美を嫌う学校です。入室から着席、そして退席するまでの面接マナーはスムーズに行えることが大前提です。
また服装についてもお父様はスーツに華やかすぎないネクタイ、お母様は定番の紺のスカートスーツに黒の自立式のハンドバッグが定番です。
もう一つは家庭の軸です。ご両親が家庭の教育方針について共通認識を持つことが大切です。
学習院初等科の面接の質問は多岐にわたり、過去(学生時代に学んだことで子育てに役立っていること)から現在(子育ての楽しいこと、難しいこと)、そして未来(小学生になったお子さんにもと求めること)にまで及びます。家庭として何を大切にしているか、ご夫婦でしっかりと話し合いましょう。
学習院初等科の面接は、どんな雰囲気?
面接を受けるのは両親だけです。別日に面接がある学校もありますが、学習院初等科では考査当日にお子さまの試験の間に親の面接が行われます。
順番に数組が呼ばれて、最初の控え室から面接用の控え室に向かいます。番号順に前から座ります。その控え室には目の前にランプがあり、そのランプが光ったら前の人の面接が終わったという合図で、1番前の両親が控え室を出て、面接の教室に入室するというシステムです。前の席が空いたら、前につめていきます。
面接官は2名です。面接官とはかなり距離があります。
時間は大体5分から10分です。一問一答で、具体的にはどのようなことですか?など追加の質問はありません。話したいことを全てまとめてお話ししないと、次の質問へ移ります。時間も少ないので、質問は両親それぞれ一つずつが多いようです。
【学習院初等科】父親が面接で質問された内容とポイント
お父さまへの質問の中で多い2つのテーマをご紹介します。
①父親としての子育てへの関わり方
- 休みの日はどうお子さんと接していますか。
- お子さんのしつけで気を付けていることは何ですか。
- 父親と母親の役割分担についてどうお考えですか。
- 子育てにおいてご夫婦で協力していることはありますか。
- 学生時代に学んだことや仕事からの経験で、子育てに役立っていることはありますか。
子供のことは母親任せという姿勢では太刀打ちできない質問ばかりです。
お父さまもしっかりと教育に携わっていることを学校は求めていることが分かります。また家庭が円満であるかどうかを見えてくる質問です。
普段からご家族で話し合って、休日のルーティンやお子さまとのルールなどを決めておくとスムーズに答えられるでしょう。またお父さまの経験と子育てを結びつける質問もよく出るので、お父さまがご自身のモットーをまとめておくのもオススメです。
②未来を見据えたもの
- 本校に期待することは何ですか。
- 本校でお子さんにどのように過ごして欲しいと思いますか。
- お子さんの興味や関心をどのように伸ばしていきたいと思いますか。
- 小学生になったお子さんに何を求めますか。
面接では子育て経験に関するものが多い中、学習院初等科では入学後にもフォーカスしています。
この分野の質問に対しては学習院初等科への理解がないと、的外れな回答になってしまいます。学習院初等科を表す言葉としては「自発的」「思いやり」「正直」「感謝」「基礎基本」「国際社会」「信頼」「家庭との連携」などが挙げられます。
また学校への志望理由につなげやすい質問ですので、ぜひお父さまも説明会に出かけて学校への理解を深めておきましょう。
【 学習院初等科 】母親が面接で質問された内容とポイント
お母さまへの質問の中で多い2つのテーマをご紹介します。
①他者との交流
- お子さんはお友達とどのように遊んでいますか。
- お子さんがほかのお子さんと一緒に過ごすときに気を付けていることはありますか。
- お子さんがお友達を良い関係を築くためにはどうすれば良いと考えますか。
- 人とのつながりや上下関係について、お子さんにどのように伝えていますか。
普段お子さまと過ごす時間が多いお母さまに向けた質問です。
今後学校生活の中でお子さまがお友達や上級生、下級生とどう関わっていくのか、学校側はお母さまの考えを聞きたいのです。幼稚園の後など、お友達と遊ぶ機会をつくっておくと、答えやすいテーマだと思います。
お子さまがお友達とケンカをした経験も役に立ちますので、お子さまに色々なお友達と関わる機会を提供してあげることが大切です。
その中でお子さまがお友だちの中でどんな立ち位置か、どんな振る舞いをするのかを観察したり、他のお子さまと揉めた時に、親としてどんな声かけをすべきか、経験を通じて考えましょう。
②日々の暮らしやお手伝いなど生活面
- お子さんの好きな絵本について教えてください。
- ご家庭の食事ではどのようなことに気を付けていますか。
- お子さんはどのようなお手伝いをしていますか。
- ご家庭でお子さんと約束していることはありますか。
このテーマもまた普段お子さまと過ごす時間が多いお母さまには答えやすい質問です。答えやすい故に、答えて終わりになりがちですが、ここでは家庭の教育方針、そして学校への志望理由にもつなげましょう。例えば、お手伝いについての質問でしたら、お手伝いの内容だけで回答を終わらせてしまうとアピール不足に終わりますので、まずは家庭の教育方針につなげます。
「お手伝いは食事の配膳をお願いしています。具体的にはテーブルを拭いて、お箸を並べて、食器を運んでいます。食事のメニューによってお箸の代わりにフォークに変えることも必要なので、そこも息子自身に任せています。最初は運ぶのに時間がかかったり、こぼしてしまうこともありましたが、続けていく中で、熱いお味噌汁はそっと運ぶ、小鉢が多い時はお盆を使うなど、自分で工夫するようになりました。我が家では教育方針として、自分で考えて工夫することを大切にしており、お手伝いを通してそれを少しずつ実践できているように思います。」
続けて、「貴院の教育目標には「進んで工夫し、努力する子ども」があります。・・・」というように、これを更に学校の教育方針にもつなげられると志望度の高さが面接官にも伝わります。
【 学習院初等科】子供が面接で質問された内容とポイント
面接はお子さまの考査中に行われるため、お子さまの面接はありません。
ですが、個別試験は正に面接そのものです。歩き方、座り方、立ち方、座っているときのお行儀、言葉遣いなども試験官の先生は見ています。考査の内容ももちろんですが、この考査中の立ち振る舞いも合否に大きく関わりますので、面接がないからと言って油断は禁物です。
普段お子さまが食事の時や机に向かっている時など、椅子に座る時の姿勢がまっすぐか、ひじをついていないか、足を組んだり、ブラブラしていないか、体が揺れていないか、など気をつけましょう。
これは一朝一夕で身につくものではありません。そしていくら取り繕っても、長丁場の試験では普段のお子さまの様子がそのまま出ます。早い方が身につきやすいことなので、学習院初等科を目指すご家庭は、年少時にたくさんのペーパーを解くよりも、こうした礼儀やマナーに力を入れることをオススメします。
まとめ
以上、学習院初等科の面接について解説してきました。ご両親だけの面接を行う学校は決して多くはありません。
両親だけの面接ということは、それだけ家庭の雰囲気を大切にしている学校であることの裏返しです学校は実際に両親にお会いして、学校と家庭の価値観は一致しているか、学習院初等科へ入学したいという熱意はあるのか、家庭は円満か、トラブルに発展するような両親ではないか、を確認することが面接の狙いです。
この中でも特に「どうしても入学したいという熱意」は、願書よりも口頭の方が伝わりやすいものです。学習院初等科は毎年補欠からの繰り上げ合格が多く、学校としては志望度の高さは非常に気になるポイントです。入学したいという強い願いは面接官に必ず伝わりますので、自分の想いをしっかりと面接でお話ししましょう。