幼稚園受験の面接では何を見てるの?
幼稚園受験で面接があるから何を見てるのか知りたい!
幼稚園受験において、合否に大きな影響を与えると言われている面接。
ほとんどの幼稚園では、親子による面接が行われており、お子様だけではなく、親御さんにとっても、幼稚園受験をされるにおいて、対策が必要とされています。
幼稚園受験の面接の内容は様々。
そのため、受験を希望される幼稚園によって、それぞれ面接対策が必要となります。
幼稚園受験の面接では、面接官の先生方は一体どのような点を見ているのでしょうか?
今回は、幼稚園受験における面接について、面接官がどういった点を見ているのか、お話しさせていただきます。
幼稚園受験の面接で見ていること【お子様編】
幼稚園受験では、親子による面接・親御さんのみの面接・お子様のみの面接、と幼稚園によって様々な面接方法が実施されています。
ほとんどの幼稚園では、親子による面接が多いようです。
そのため、親御さん自身も、幼稚園受験においては特に面接の対策はとても重要なもので、慎重に対策をしなければいけません。
幼稚園受験をされるお子様は、まだ2歳~3歳の小さな子ども。
面接の際に、お子様が面接官の先生方との受け答えがうまくできなかった、ぐずってしまったため、面接自体がうまくいかなかった、と合格を諦めてしまったご家庭でも、実は意外に合格をいただいている、という方が大変多いのです。
幼稚園の先生方は、常日頃、小さなお子様が急にぐずってしまったり、慣れない場所で不安に思ってしまい、口数が少なくなってしまう、ということは十分に理解しています。
そのため、面接でお子様がぐずってしまったり、泣いてしまったことで不合格になる、ということは全くありません。
お子様の面接では、受験されているお子様の年齢で理解ができる範囲の質問で、難しいことは聞かれません。
お名前や年齢、好きな食べ物といった、お子様自身の質問を問いかけられることがほとんどです。
また、幼稚園によっては図形を見せて、その図形の形や色をお子様に答えさせる、といった内容を実施している幼稚園もあるようです。
ただし、この質問でも、お子様が上手く答えられなかったり、間違った答えを言ってしまったからといって不合格になる、ということはあまりないようです。
しかし、お子様がうまく答えられなかった時に、横から親御さんが返事を促したり代わりに答える、といったことは厳禁です。
それでは、試験官はお子様のどのような点をチェックして見ているのでしょうか?
基本的な挨拶や受け答え
面接で行われる、面接官とお子様のちょっとした何気ないやりとり。
たとえば「こんにちは。」「お名前を教えてください。」「何歳ですか?」
このような何気ない質問は、実はお子様が基本的な挨拶や受け答えができるか、といった点をチェックしています。
普段、親御さんがお子様に対してどのように接しているか、言葉遣いや会話のやりとりなど、面接中のちょっとしたやりとりでも、面接官は見抜いているのです。
お子様は大変素直で純粋なため、入園の面接試験に向けての一時的な躾だけでは、対応ができません。
そのため、日頃から挨拶や会話の受け答え、日常的なマナーといった生活習慣をきちんと教え込むことで、普段からの生活習慣がきっちりと整うのです。
発達状況
発達状況とは、希望される幼稚園で幼稚園生活を送る際、他の園児たちと一緒に過ごすことができる発達状態であるか、といった点です。
お子様には、成長においては個人差があるため、やはりどうしても発達の面に関しても差が出てきてしまいます。
しかし、面接官の先生方は、お子様の月齢の発達がどのくらいなのかは把握しているため、面接でお子様がうまく受け答えできなかった、という場合でも、月齢相当の発達状況であるかどうか、といった点は幼稚園側がしっかりと判断しています。
幼稚園によっては加配保育を行っている園もありますが、幼稚園受験を行っているほとんどの園では、加配保育の制度は行われていない園も多いようです。
そのため、加配の先生がいなくても、幼稚園生活を送ることができるか、といった点からも、面接でお子様自身の発達状況を見ています。
個性や性格
個性や性格は、合否には影響はしませんが、お子様自身がどのような子どもであるか、といったことを見極めています。
お子様の個性や性格が、幼稚園の教育方針や雰囲気に合うか、といったことを見ています。
幼稚園受験の面接で見ていること【親御様編】
親御さんの面接では、幼稚園に入園を希望する理由や、ご家庭での教育方針を確認することで、幼稚園の教育方針や教育理念にマッチしているかを幼稚園は確認しています。
また、親御さん自身がお子様のことをしっかりと理解しているか、親御さん本位での幼稚園受験になっていないか、という点も見られています。
明らかにお子様の性格や個性と幼稚園の教育方針がマッチしていないのに、親御さんがその幼稚園に行かせたい、というだけで受験をされるようでは、お子様自身が幼稚園生活を楽しく送ることができません。
そのため、面接において親御さんとお子様のコミュニケーションがしっかり取れているか、親子共にその幼稚園への入園を希望しているのか、実際に幼稚園の教育理念に合ったご家庭なのか、といった点が見られています。
親御さんの人間性
幼稚園受験は親が8割と言われるほど、親御さんのふるまいや態度によって合否が決まる、と言われています。
面接でももちろん、面接官はお子様よりも親御さんへの評価が大きいのです。
特に、親御さんの人間性に関しては、幼稚園が最も注意して見ている点です。
ここ数年、モンスターペアレントという言葉が話題となっています。
モンスターペアレントとは、幼稚園や学校などに対して、過度な要求や不当な要求を繰り返す保護者のことを差し、幼稚園生活や学校生活を送るにおいて、年々このモンスターペアレントの存在が問題となっています。
幼稚園側としては、やはりこのようなモンスターペアレントのような行動をする保護者の入園は避けたいとどの園でも思っています。
そのため、面接において、一般常識的なふるまいができるか、面接官とのやりとりにおいて言葉遣いや態度などの対策がとても必要なのです。
親御さん自身がモンスターペアレントであるかだけでなく、万が一幼稚園のお友達の親御さんがモンスターペアレントのような振る舞いを行った場合、保護者としてどのような対応をするか、という点も幼稚園は見ています。
実際にある有名幼稚園の面接では「モンスターペアレントについてどう思うか」といった質問が過去に出されたことがあるそうです。
不当な要求をする保護者に対して、どのように振る舞うか、その対応だけでも親御さんの人間性というものを見ることができます。
余談ですが、上記の質問では、一旦相手の保護者の意見を持ち帰り、クレームを受け止める姿勢を見せる、その上で幼稚園に相談し、同じ保護者として相手の意見を尊重しながらも自身の意見も取り入れつつ歩み寄る、という返答をされた方が合格しています。
このように、我が子が正しい!と一方的に相手に反論するのではなく、保護者同士が円滑に関係を築けるよう、幼稚園の先生方と協力しながら、様々な意見があるということをふまえて、トラブルにも柔軟に対応できる保護者の方が、幼稚園の理想とされているようです。
また、PTA活動などで保護者参加の活動などがある場合に、他の保護者の方々と協力して園の活動に積極的に参加できる親御さんは、幼稚園にとっても大変ありがたい存在です。
そのため、面接では、親御さんの人間性はかなり重視され、合否にも大いに影響します。
もちろん面接時の服装や立ち振る舞い・作法などに関しても、面接にふさわしいものであるかは見られますので、幼稚園に失礼のないマナーで臨むようにしましょう。
お子様とのコミュニケーションの様子
親子遊びなどの考査がある幼稚園では、普段のお子様とのコミュニケーションの様子を考査の中でチェックされています。
面接でも、普段のお子様とのコミュニケーションの様子を面接官から質問されることが多いようです。
例えば、
- お子様の好きな食べ物
- お子様の好きな遊び
- お子様が最近好きなこと
- 休日はどのように過ごしているのか
- 今後お子様にどのように成長してほしいか
といった、普段のお子様の様子などを親御さんに質問することで、お子様とコミュニケーションが取れているか、といった点を見ています。
例えば「休日はどのように過ごしていますか?」という質問に「子どもと公園に行き、遊んでいます。」と答えられる保護者様も多いのではないでしょうか?
実はこの回答はNG。
この回答では、ただ単に、お休みの日に公園に行っている、という事実のみを幼稚園に伝えているだけです。
幼稚園としては、休日は子どもとどのようにコミュニケーションを取っているのか、ということを聞きたいのです。
そのため、ただ端的にこのようなことをしている、という事実を述べるのではなく「子どもと公園へ行き、サッカーや縄跳びなど、子どもが好きな遊びを一緒にしています。また、季節の花や木々を見るなど、公園内の自然に触れ合うことによって子どもの表現力を育てたいと思っております。」など、”このような理由があり、こういった遊びをしている”といった返答をするのが好ましいです。
普段の生活の中で、お子様と関わりながら、どういった教育を取り入れているのか。
そのようなご家庭の教育の環境を幼稚園にアピールすることで、この親御さんとお子様はコミュニケーションがしっかりと取れていると見られるのです。
ご家庭の状況
幼稚園では、ご両親揃っての面接、保護者の方どちらか一名が参加する面接と、園によってその面接の参加状況は違います。
幼稚園によっては、ご両親の仕事などご家庭の状況に関しても質問をされる園があるようです。
これは、幼稚園の学費などをきちんと払えるか、お子様の送迎や非常時の対応はどのようにされるのか、PTA活動や保護者参加の行事などには参加できるか、といった点を見ています。
有名幼稚園などでは、ご両親がそろって面接に参加しなければいけない、という園もありますが、ここ数年では両親同伴が必須という園は減少しています。
両親同伴が必須ではない幼稚園においては、お父様、お母様がどうしてもお仕事などで面接に参加できない場合は、保護者の方どちらかが一名同伴、という形でも全く合否に影響はありません。
また、近年の感染症対策により、ご両親どちらか一名のみ同伴とされている園が増えていますが、その場合はお父様・お母様どちらが同伴されても問題ありません。
時代の変化で、お父様のみ、お母様のみのご家庭もかなり多いですが、幼稚園生活を円満に送るための環境がしっかりと整っているご家庭であれば、合否には影響はしません。
ただし、ご両親の間で教育方針が相違している、幼稚園が掲げている教育内容とお子様のタイプが明らかにかけ離れている、といった場合は、幼稚園の教育理念とご家庭の教育方針が合わない、ということで、不合格になってしまうことがあります。
家庭内で、希望の幼稚園に入園したいという理由をしっかりと話し合い、お子様に合った幼稚園であるか、お子様が毎日楽しく幼稚園生活を送ることができるか、お子様がやりたいことを十分にできる幼稚園であるか、といった点を志望動機に踏まえることも大切です。
【幼稚園受験】面接では何を見てる?元面接官が解説まとめ
今回は、幼稚園受験の面接で、面接官の先生方はどのような点を見ているのか、ということをお話しさせていただきました。
面接官をされる先生方は、普段は幼稚園の園児たちを相手にしている教育のプロです。
お子様が面接でぐずってしまったり、泣いてしまっても、先生方にとっては日常茶飯事のこと。
そのため、お子様がぐずってしまったからといっても面接の合否にはほとんど影響しないと言われています。
しかし、親御さんの振る舞いや言動などは、面接官の先生方はしっかりとチェックをされています。
ご両親で、お子様に対する教育方針や、普段子育てをするにおいてどのような点に気を付けているのか、お子様とコミュニケーションをはかる上で、どのような点に注意しているか、といったことをしっかりと話し合い、幼稚園の志望動機を明確にしましょう。