幼稚園受験で、親の学歴・職業・家柄が合否に影響するって本当?
幼稚園受験をされる親御さんから、毎年のように聞かれることがあります。
それは「受験の合否に親の学歴や職業は関係するのか?」ということです。
いくつかの幼稚園では、願書に両親の学歴や職業を記載する欄がもうけられている園があります。
今回は、幼稚園受験に親の学歴や職業、家柄が影響するのか、といった点を説明していきたいと思います。
幼稚園受験に親の学歴や職業は関係する?親の家柄は影響するの?
世間で一般的には、本格的な幼稚園受験をされるご家庭は、経済的に裕福であったり、親御さんが高学歴だというイメージを持たれがちではないでしょうか。
幼稚園受験を決めたご家庭では、お子様が小さい頃から幼児教室やプレスクールに通わせたり、家庭用の知育教材や知育玩具を購入されるなど、お子様への教育に対する投資を惜しまないというご家庭が多く見られます。
そのため、経済的に余裕があるご家庭が幼稚園受験に臨まれるというイメージが強いようです。
実際は、幼稚園受験を決められたご家庭の背景は様々です。
近年はバリバリと仕事をこなしながら家事や育児を両立されるシングルファーザーやシングルマザーのご家庭も多く、ご両親の学歴や職業、家柄が必ずしも幼稚園受験の合否に影響するわけではないのです。
幼稚園の願書にはご両親の学歴や職業などを記載する欄がもうけられている園が多く、受験をされる親御さんからは「学歴や職業が実は合否に影響しているのでは」と不安の声をよく聞かれます。
親の学歴や職業、家柄を記載する理由は何なのでしょうか?
また実際に受験の合否に影響してくるのでしょうか?
幼稚園によっては受験に親の学歴が合否に影響する
少し前は、幼稚園受験の願書に親の学歴を記載する欄をもうけている幼稚園も多かったようですが、ここ数年では学歴を記載する欄がもうけられていない幼稚園が多いのが現状です。
では、どうして願書に親の学歴を記載する幼稚園が存在しているのでしょうか?
幼稚園によっては”卒園生優先枠”をもうけている園があります。
以前は”縁故入園”などとも呼ばれていましたが、縁故ということばの響きがどうしても”コネ入園”というイメージを持たれやすく、近年では縁故枠といった呼ばれ方はあまり使われていません。
倍率の高い人気の幼稚園では、両親のどちらかが卒園生である場合は、卒園生優先枠として優遇されることがあります。
特に幼稚園から大学まで併設されている学校に関しては、幼稚園だけでなく小学校や中学校、高校や大学まで卒園生・卒業生を優先して合格させるところも多いのです。
卒園生を優遇する理由としては、その幼稚園の教育理念を理解している、卒園生としてPTA活動に協力してもらいやすい、ということが大きいようです。
両親の学歴を願書に記載することで、幼稚園側はその学校の卒園生や卒業生であることを確認することができます。
親御さんの出身幼稚園を受験するが、願書に学歴を記載する欄がない場合は、志望動機欄に、出身者であることを踏まえた一文を入れておくのもポイントです。
親の職業が幼稚園受験の合否に影響する場合は理由がある
次に、親の職業が幼稚園受験の合否に影響するのか、という点について、お話していきましょう。
願書に親御さんの職業を記載するという幼稚園はあまり多くはありません。
お子様の緊急連絡先などに、親御さんの勤め先の連絡先などを記載するというケースは多く見られます。
親御さんの職業が何であろうと、受験の合否には特には関係しないのが一般的です。
しかし、幼稚園によっては、親御さんがご両親ともに、もしくは一方がある程度の収入があるかどうか、という点は合否の判断のひとつとして考慮されるところもあるようです。
これは、親御さんがどのような職に就いているか、という点を見ているのではなく、幼稚園の授業料をきちんと支払えるという、経済的な支払い能力があるか、という点をチェックしています。
いくら親御さんが由緒ある家柄で卒園生であっても、定職についておらず支払い能力が見込めないご家庭というのは、幼稚園にとってもリスクがありますよね。
どんな職業であろうと、幼稚園の授業料を支払うことができる、経済的な面を確認するために、受験の際に親の職業を確認するということから、少しは合否に影響はしているとも言えるでしょう。
幼稚園受験に親の家柄が合否に影響するかは幼稚園によって違う
そして、親御さんの家柄が合否に影響するのか、という点。
これは幼稚園によって違い、”はっきりと影響する”という園があれば”全く影響しない”という園も存在します。
幼稚園に入ると、在園児の家庭に対して”寄付金”の依頼が必須です。
この寄付金は、幼稚園の玩具や教材、遊具の購入に使われることがほとんどです。
前に述べましたが、希望幼稚園の卒園生である親御さんは、お子様が受験される際に、受験の合否に影響する場合があります。
親御さんのご実家が、在園時に幼稚園に対して大きな金額の寄付金を寄付していた場合、幼稚園にとっては、寄付をしていただけるありがたい存在となります。
そのため、例えば過去に大きな寄付をした経歴があったり、地元で有数の資産家で寄付を募りやすいという家柄の場合、幼稚園にとってもプラスになりますよね。
家柄がはっきりと合否に影響する、ということは、幼稚園によっても違い、どの幼稚園が、家柄が合否に影響しているのかということは、明確にはされていません。
しかし、過去に幼稚園に対して大きな貢献をしているという点は、幼稚園の合否には大きく影響するのではないでしょうか。
【幼稚園受験】親の学歴・職業・家柄を願書や面接で確認する理由
幼稚園受験では、親の学歴や職業、家柄などについて願書に記載する欄をもうけていたり、面接で確認をするという幼稚園があります。
子ども自身の個性を見るため、親御さんに関しては確認しない、という用地園ももちろん多く存在しています。
しかし、それでも願書や面接で確認する、というのは、やはり合否の判断材料の一つとして用いられているからなのです。
合否決定の際に、合否ボーダーに立っている同点のお子様が数名いるとします。
親御さんの学歴や職業、家柄を踏まえて、幼稚園の教育理念とご家庭の教育方針がマッチしているか、幼稚園の授業料や寄付金などを支払うことができる経済力があるか、という家庭環境や背景を、合否の判定のひとつとして取り入れているところもあるようです。
幼稚園受験では、やはりお子様自身がどんな子どもであるか、幼稚園の教育にマッチしているか、という点が大きなウェイトを占めていますが、判断材料の一つとして取り入れている園があるということも、念頭に置いておいたほうがいいかもしれません。
【幼稚園受験】親の学歴・職業・家柄が合否に影響?プロが解説まとめ
今回は、幼稚園受験の際に、親の学歴や職業、家柄が合否に影響するのか、という点についてお話させていただきました。
親御さんのことに関しては、合否にはっきりは影響はしません。
しかし、合否の判断材料の一つとして、幼稚園に合った家庭環境であるか、という点はやはり考慮はされるようです。
願書には学歴や職業などを記載する欄がなくても、面接で質問される場合もあるため、面接官に聞かれてもきちんと答えられるよう、対策をしておくことがおすすめです。
お子様の幼稚園受験が円滑に進むよう、親御さんもお子様と共にがんばりましょう!