小学校受験のペーパーで出てくる点図形(点つなぎ)の教え方が知りたい!
小学校受験のペーパー問題でよく出題されるのが点図形です。点図形は点つなぎとも言われ、まさに点と点をつなぐ図形問題のことです。
見本を見ながら点と点をつなぐだけなので簡単そうに見えますが、実際に子供にやらせてみると上手くいかないことが多くあります。
そこで今回は小学校受験のプロ家庭教師の派遣を行う筆者が点図形(点つなぎ)の教え方を解説します。
点図形(点つなぎ)は素早く正確に解く必要があります。ぜひマスターしてください。
【小学校受験】点図形(点つなぎ)ができないなら、具体物へ戻る
点図形(点つなぎ)は小学校受験のペーパー問題の中において、年少さんからでも取り組めるほど単純な問題です。
なぜなら、見本があり、その見本の通りに点と点をつなぐだけの単純な作業だからです。
それにも関わらず、点図形(点つなぎ)に苦戦するお子様は案外多くいます。
ペーパー問題で苦戦する場合は、ペーパーと睨めっこしていても解けるようにはなりません。具体物を使った理解を目指していきましょう。
くもん出版 わごむパターンボード
具体物を使った理解としておすすめなのがくもん出版が販売している「わごむパターンボード」です。
くもんのわごむパターンボードは付属のカードに合わせて輪ゴムをはめて完成させるだけなので小さな子供でも分かりやすいです。
図形感覚を養うだけでなく指先の巧緻性の向上や集中力の向上も期待できます。
子供も完成したら達成感を得られるおもちゃなので、楽しんでやってくれるでしょう。
これをしておくと、点図形(点つなぎ)で必要な数の認識や図形の把握ができるようになります。また3歳からとなっていますが、2歳からでも使用できるので、早い段階から点図形(点つなぎ)の対策を行うことができます。
【小学校受験】点図形(点つなぎ)の教え方
点と点をつなぐ感覚が分かったら次はペーパー問題に向けて練習をしていきましょう。いきなりペーパーを解くのではなく、解けるようになるための準備をしっかりしてから取り掛かると良いです。
運筆から始める
まずはしっかりした線を引けることが大切です。点図形(点つなぎ)はきれいで真っ直ぐな線が引けないと見本と同じような形を完成させることができません。
そのため運筆の練習をして線を自在に書けるようにしておく必要があります。いきなりきれいで真っ直ぐの線を書くことは難しいので、まずは丸や三角をきれいに書けるように練習してください。
ゆっくり丁寧に書くこと
次にゆっくり丁寧に書く練習です。
点図形(点つなぎ)は点と点を線で結びますが、早く書いてしまうとゴールの点を行きすぎてしまい元に戻ることになります。
そうならないためにもゴールの点を目掛けてゆっくり丁寧に書く必要があります。
ただしゆっくり過ぎると線がふらふらと真っ直ぐ書けなくなるのである程度はスピードも必要です。
点の数が少ない点図形(点つなぎ)から
最初から複雑な点図形は難しいので、まずは点の数が少ない点図形(点つなぎ)からはじめてください。
例えば、2点を真っ直ぐ結ぶ練習を繰り返し行います。
縦だけではなく横も同じように2点を真っ直ぐ結ぶ練習をします。
最初は真っ直ぐ引けないと思いますが、毎日コツコツ練習すれば必ず出来るようになります。
真っ直ぐな線が出来てから、斜めの線へ
2点を真っ直ぐ引くことが出来るようになったら、次は3点を結ぶ三角形の練習に移ります。その後は四角形、平行四辺形など徐々に形を複雑にしていきます。斜めも真っ直ぐ引けるようにたくさん練習しましょう。
左右のどちらからでも点を結べるように
右利きのお子様は右から左に点と点を結ぶ方がゴールの点が見えてやりやすいです。
最初はやりやすいやり方で良いのですが、慣れてきたら左から右へ線を引く練習もしてください。形によっては両方を使い分けないと書けないものもあるので両方出来る方が良いです。
点を通らない線を引く
二等辺三角形のように点と点の間に線を引く形もたくさんあります。
点を通らない線を上手く書くコツはスタートの点とゴールの点の位置関係をしっかり理解することです。
スタートの点から右に1つ目、上に3つ目の点、のようにゴールの点がどこにあるのかを理解させるようにしてください。
【小学校受験】点図形(点つなぎ)で得られる力
点図形(点つなぎ)が出来るようになればさまざまな力が備わります。小学校に入学した後も大事な力ですので、ぜひ身に付けたいものです。点図形(点つなぎ)でいったいどんな力が備わるのでしょうか?ご紹介していきます。
運筆力
まず線をしっかり引ける運筆力が備わります。
運筆力とはその名の通り文字や記号を書く時に筆を運べる力のことです。
小学校に入学するとたくさんの文字を書くことになりますが、この運筆力がないときれいな文字が書けません。そのため小学校受験では運筆力を見て入学後の勉強に支障が出ない子供を選んでいるのです。
見比べる力
点図形(点つなぎ)は見本を見てその通りに図形を書くので、見比べる力が養われます。
点図形(点つなぎ)はただ単に同じ形を書けば良い訳ではなく位置関係も重要です。見本は真ん中に書かれているのに右端に寄っていては正解とは言えません。
見比べる力があれば位置関係も把握して正確に見本通りに書けるようになるでしょう。
数を数える力
点図形(点つなぎ)は位置関係が大事だと言いました。
この位置関係を理解するために、例えばゴールの点は上から何番目にあり右から何番目にあるか、を理解する必要もあります。
つまり数を数えることが出来ないと理解が難しくなります。
点図形(点つなぎ)が上手に出来るには点の位置見て、スタートからゴールまでの点の数を数えて理解する必要がありますので、点図形(点つなぎ)が出来るようになると数を数える力も備わります。
小学校受験で点図形(点つなぎ)を出題する学校側の意図
なぜ小学校受験で点図形(点つなぎ)が出題されるのでしょうか?小学校側の意図を解説していきます。
書くことに支障がないか
運筆力のところでお話をしましたが、点図形(点つなぎ)は書く力を見ています。
小学校では板書も始まりますので、先生の書いた文字をそのままノートに書き写す必要があります。運筆力では線の濃さも大事です。
鉛筆をしっかり掴んで力を入れないと濃く書けません。力を上手く鉛筆に伝えられるかも見ています。
物事を冷静に判断できるか
試験で出題される点図形(点つなぎ)は複雑な場合もあります。
複雑なことに圧倒されずに、冷静に点の位置を見て線を引けるかを見ています。
物事を冷静に判断できるかはペーパーよりも行動観察で求められる力です。
物事を冷静に判断できる力は小学校受験の多くの課題に対して必要な能力といえます。
諦めずに出来るか
複雑な点図形(点つなぎ)だと「出来ない」と諦めたくなるかもしれません。でも決して諦めないで最後までやり切れるようにしましょう。こちらもペーパーに限らず運動や工作などありとあらゆる面で必要なことです。小さな頃から果敢に挑戦すること、諦めずに粘り強くやり切ることができる子供を小学校は求めています。
【小学校受験】点図形(点つなぎ)の教え方をプロが解説まとめ
小学校受験の点図形(点つなぎ)は年少さんからでも取り掛かれる課題です。はじめはお勉強という意識を持たさないように親子で楽しく始めてみましょう。「出来た!」という小さな達成感の積み重ねが大切です。
もしご家庭での対策が難しいということでしたら家庭教師をご検討ください。
家庭教師は自宅へ来てくれるので幼児教室へ行く手間がないのと、お勉強中の時間を効率的に利用できるのでオススメです。
困ったことがあれば相談にものってくれるので心強い味方になってくれますよ。