また、保護者の方にも作文と面接があるため、しっかりと対策をしなければ、合格をいただくことは難しい小学校です。
洛南高等学校附属小学校校に多数の合格実績を誇る塾長が解説していきます!
洛南高等学校附属小学校の特徴
2014年に設立された男女共学制の私立小学校です。
「人を、心を育てる」ということを大きな柱として、
「自己を尊重せよ【心】」「真理を探求せよ【学】」「社会に献身せよ【身】」という仏教における三宝を校訓としています。
- 「主体的・能動的に物事に取り組んでいく」
- 「学びを掘り下げていく」
- 「対話的・協働的に物事を解決していく」
このような姿勢を校訓から学びとり成長していくよう取り組んでいます。
宗教校として、仏教を土台にして、こども達に色々なことを経験し育っていってもらう学校の「取り組み」として、以下の3つがあります。
- 道徳(宗教)教育の充実
- 教科担任制による教科指導
- 小中高一貫教育
授業のスピードがはやい
小中高の12年間の一貫教育の中で、こどもらしく育つ自己肯定感や他者を大切に思う気持ちを育てることだけでなく、
先を見据えて大学受験に向けての無駄のない教育カリキュラムが小学校から組み込まれています。
そのため、小学校低学年から進度がはやい学習が求められる点が特徴です。
入学後も、学習にしっかりと重きをおいた日々が求められます。
進学実績が素晴らしい!
小学校・中学校・高等学校の3校での「12年一貫教育」。
洛南高等学校というと、毎年数百名の学生が現役で難関大学に合格している日本有数の進学校で、京都府では1番偏差値の高い学校です。
「12年間の一貫教育」を行っているため、
小学校に入学した生徒は原則として付属の中学校に進学することとなります。
また、中学校から高等学校にかけても内部進学となります。
各種情報
入試はこどもと保護者の両方に課され、難易度は非常に高く、こどもだけでなく、保護者も十分な入試対策が必要となります。
女の子にとっては特に狭き門と言われてきましたが、
近年合格の男女比率にも変化が出てきています。
入学事前指導として、合格者は10月以降毎月1回登校が必要となります。
洛南教育の柱は「自分から学ぶ」、予習中心の学習に対する姿勢です。
こどもが伸びるかどうかは、保護者の「意識」や「導く力」も重要となります。
こども自身が自分なりの目標を持ち、自分から学ぶ姿勢を忘れず、それをしっかりサポートする保護者、この各々の自覚が必要となります。
洛南高等学校附属小学校の入試の時期は?
- 出願時期…7月
- 面接…8月下旬
- 志願者入学試験…9月中旬
- 「ペーパーテスト」
- 「運動実技テスト」
- 「行動観察」
- 「保護者面接・作文」
- 「提出書類」
などによる総合判定。
洛南高等学校附属小学校の倍率は?
定員割れしているって本当?
近年、受験者数および倍率も減少傾向にあります。
合格倍率も落ち着き、取り組みやすい倍率水準で、関東と比べると恵まれた倍率ともいえます。
入学者数が定員に達していない年もあります。
これは、学校側がレベルを保つためにある程度の点数を獲得できない場合には、実際の合格者が定員を割る場合があるからです。
洛南高等学校附属小学校の試験内容【お子様】
「ペーパーテスト」・「運動実技テスト」・「行動観察」が行われます。
9時集合・11時半ごろまでのスケジュールで、実際の授業時間と同じ時間、集中力を保ったまま問題を解けるかどうかを試されます。
1時限目、2時限目の授業に合わせてペーパーテストを行います。
ペーパーテスト
数量的な問題、言語、知識、思考(図形・回転)、話の記憶、常識、観察力などが出題されています。
以下①②③が入り混じって出題されます。
- スタンダードな問題 日々コツコツとしっかりと勉強を続けてきた普段の努力をみる内容。
- 応用問題 応用による他者との力の差をみる内容。
- 難しい、見たこともない問題 できない問題にもチャレンジし、好奇心をもって問題に取り組む姿勢があるかをみる内容。
運動実技テスト
- 模倣体操(行進など)
- ボール投げ・上げ
- 地面に書かれている線に沿ってスキップやけんけん
などを行います。
待機時間中の姿勢や態度、他者との関わり方もチェックされています。
行動観察テスト
指示を理解し行動することができるか、協調性のある行動ができるかといった点を重視されます。
ルールを守って行動できるかという点も重視されています。
洛南高等学校附属小学校の試験内容【保護者】
洛南小学校の試験では、保護者に対しても試験があります。
内容は、
- 「保護者面接」
- 「作文」
- 「提出書類」
になります。
以下で詳しくご紹介します。
保護者面接
質疑応答はもちろん、部屋を入るところから出るところまでの一連の行動を、
事前に十分に練習しておくことが大切です。
一例ですが、以下のようなことを聞かれます。
- 受験番号
- 氏名
- 子どもの生年月日
- 志望理由
- 通学方法
- 公共の交通機関のマナーについての教育
- こどもが興味を持っていること
- 通っている幼稚園の良い点と悪い点
- 洛南小学校の良いと思う点と悪いと思う点
- 洛南小学校を受験しようと考えたきっかけは何か
- こどもの特徴
- こどもの習い事
- 保護者の仕事(こどもと話しをしているか)
- 「作文」内容について
- 兄弟姉妹について(喧嘩はどのようなことでするか、性格の違い、兄弟姉妹の学校はどこか)
- 最近お子さんを褒めたことや叱ったことはどんなことか
- どのように接しているか
- 縁故確認(いる場合は小中高の何年何組かの確認)
- こどもに将来どのような大人になってほしいか
保護者作文
保護者作文用紙に300文字相当のテーマで作文を書いて面接当日に持参します。
近年は「なぜ洛南高等学校附属小学校に入学させたいか」がテーマです。
また、考査中に、保護者を対象とした作文課題が2回実施されます。
テーマはそれぞれ3つの中から1つ選択し、思うところを書きます。
600文字を1時間で仕上げます。
洛南高等学校附属小学校を受験するならしておきたい!入試の対策方法
洛南高等学校附属小学校を受験する際にしておきたい入試対策の方法を、
- お子さまの対策
- 保護者の方の対策
に分けてご紹介します。
お子さまの対策
「ペーパーテスト」に関しては、難しい問題に直面したときの強い心が必要となります。
解けなくても、気持ちを上手に切り替えて次の問題へと進めるかが合否のカギを握るポイント。
合格するためには、難しい問題文を正しく理解し、好奇心を持って取り組み、
柔軟に考えながら、ハイスピードで!
そして、難しい問題にもチャレンジする力、自分の知っていることを参考にして取り組む力が必要です。
- 図形の把握能力
- 会話力
- 聞く力
- 集中力
- 強い心
の5つがポイントとなり、合否を分けます。
- 指示を正確に最後まで聞く
- ケアレスミスに気を付ける
- 時間があれば見直しをする
このような当たり前のことも、合否に大きく差をつけるといえます。
問題の量も、他の学校に比べて多いといわれており、極めて速いスピードで解いていく力も必要です。
過去問を解くことは必須であり、問題のレベル感をつかみ、出題傾向を分析して練習しておくことが必要です。
また、学校独自の規定として、自分の名前を書く欄には「ひらがな・カタカナ・漢字・英語」の4種類の欄があり、それぞれを記載する必要があります。
どの形式でも書けるように日頃からの練習をしておきましょう。
保護者の方の対策
作文は、親の教養と作文力が問われます。
選択式なため、自分が書き良いと思われるものをしっかりと見極めることが大切です。
日々こどもとしっかりと向き合った子育てをしていれば、求められているテーマから大きく外れることなく、書きやすい内容の作文課題だといえます。
しかし、あまりに突飛なことを書くと弾かれる可能性もあるので、十分に考慮して記載が必要です。
決まった答えがある内容ではないため、保護者の思考や理念を問うような内容となっています。
自身の考えをしっかりと丁寧に書く必要があり、事前に作文を書く練習を必ず行うことが大切です。
保護者のテストも合否を左右する可能性があることを十分に理解しましょう。
また、作文については、必ず最後の行まで書いているかも評価されているので、最後の行までしっかりと書きましょう。
洛南が重きをおいているのは、「親の人格」であり、これまでどういう教育方針で、どのように躾をしてきたのか、またこれからどれだけ洛南の考え方に賛同してもらえるのか、まさに「親の試験」だといえます。
作文の書き方などの手段だけに頼るのではなく、夫婦でこれまでの子育てを振り返り、改めて教育方針を確認し、日々のこどもへの接し方をしっかりと見直しをしたうえで、我が家の目指すものと洛南の目指すものとが一致しているかどうか、いかに共通点を見出せるかが大切です。
まとめ
偏差値が高いからというだけの理由での受験ではなく、
我が子の育成に保護者も一緒になって取り組み、
学校教育方針に沿って日々努力が不可欠であることを十分に認識したうえで、
多大な覚悟をもってしっかりと受験に挑むことが大切です。
洛南高等学校付属小学校は、独自の信念と理想を掲げる学校であり、
入学後の宿題の難易度や量に驚く方もおられますが、
自分から学ぶことが大好きなこども達が「学校楽しい!」と口にするそんな学校であることは間違いありません。
「学校を出るその時までが試験!」、まさにこれをしっかりと理解して行動しましょう。