小学校受験の願書で御校?貴校?どっちを書けば良いの?!
小学校受験のための願書を作成するに当たり、正しい敬語や言葉遣いについて悩まれる保護者の方は少なくないでしょう。
普段何気なく使っている言葉でも、文章にしてみると「おや?」と違和感や疑問に思うことは多々あります。
その中でも代表的なのが、「御校」と「貴校」の使い分けです。
常識や礼儀を特に重んじる学校であれば、このような使い分けができていないと悪印象を与えかねませんので、ぜひとも気をつけたい点ですね。
では、小学校受験用の願書には、「御校」と「貴校」のどちらを使用して記入すれば良いのでしょうか。
本記事では、オーダーメイド願書作成も行う小学校受験のプロが、願書の「御校」と「貴校」の使い分けについて解説します。
小学校受験の願書では、貴校を使うべき理由
小学校受験の願書では、志望する学校を「貴校」と記します。
「貴校」という言い方は、元々平安時代の文法を基礎として発達、固定されていった「文語」という言語体系です。
つまり、「貴校」とは文章のために用いる書き言葉なのです。
貴社、貴店、貴殿など、書類やビジネスメールの文章では、「貴◯」を使用することが多いですね。
「貴」には「尊敬に値する」といった意味もあり、相手を敬う気持ちを伝えることができます。現代では、フォーマルな場での文章に用いられていますね。
具体例を見てみましょう。
「娘にも、◯◯小学校の素晴らしい教育環境の中で成長して欲しいと願い、志願いたします。」と書きたい場合、「◯◯小学校」にあたる部分は全て「貴校」と書き換えます。
志望する小学校名を何度も書くのは大変ですし、願書には文字数の制限がありますから、できるだけすっきりとした文章にさせるためにも有効です。
さらに、初対面の人から急に呼び捨てにされているような印象を与えてしまう場合もあります。
願書を確認してくださる教職員の方は、毎年何百、何千通もの内容を読んできたはずです。
文章に対する知識がきちんと身についた先生方が、「貴校」と正しく使われていない願書を読んだ場合は、悪い方向で印象に残ってしまうこともあります。
そのため、願書の記入時には気をつけましょう。
小学校受験の面接では、御校を使うべき理由
「貴校」は文語(書き言葉)であると先に述べましたが、反対に「御校」は口語、つまり話し言葉として一般的に使用される言葉です。
広い意味では、現代語を指して口語と言う場合もあります。
ですから、面接時には「御校」を使う必要があります。
保護者の方も、就職活動や仕事では、相手の会社の事を「御社」と言いますよね。
小学校に対しても、同じ用に「御」を使用することで、言葉から相手を敬う気持ちや丁寧さが伝わりやすくなります。
もちろん文章的には、「私共が◯◯小学校を志望した理由は…」としても、間違いではありません。
しかし、願書同様、毎回小学校名を言うのは長いため、貴重な面接時間を圧迫してしまいます。
何より、丁寧さが欠けるため、マイナスなイメージに繋がってしまいます。
面接をされる教職員の方は、ベテランの方が殆どです。
若い先生の中には、こういったことをあまり気にされない方もいらっしゃいますが、やはりベテランの先生ほど、言葉遣いや礼儀作法には敏感です。
小学校受験を目指し、お子さんは相当な努力をされてきたと思います。
その努力を無駄にしないためにも、ご両親が率先して言葉遣いには気をつけ、「御校」と答えるようにしてください。
また、より丁寧さを出したいという気持ちから、「御校様」と最後に「様」を付けてしまう保護者の方も過去にいらっしゃいました。
「御」自体が敬語の尊敬語にあたりますから、「御校」ですでに敬語表現になっています。
丁寧に話さなければ、と意識しすぎて二重敬語になってしまう場面は多いため、そちらも合わせて気をつけるとよいですね。
貴校?御校?小学校受験の願書では、中身が最も大事!
最近では、文章の中にも親しみやすさを感じてもらうために、わざと口語を使用することも増えてきました。
小学校や中学校での作文も、以前ほど「この言葉は話し言葉だから書き直しましょう。」などと細かく指摘されることもなくなっていますね。
もちろん、小学校受験のための願書のようなフォーマルな文章では、「貴校」「御校」の使い分けも大切です。
しかし、願書に「御校」と書いてしまったからといって、それだけで不合格になることはありません。
多少の敬語や言葉の間違いよりも、学校側が見るのは中身です。
願書は、受験者やその家族を知るための大切な資料です。
志望校をどれだけ研究し、理解しているのか。
どのような教育方針を持ち、子どもに関わっているのか。
志願者自身の性格や特性が、志望校と合っているのか。
願書の中では、様々なことをより伝わりやすい言葉で学校側にアピールする必要があります。
また、願書の内容は面接での質問にも繋がる重要なものです。
内容がありきたりであったり、エピソードから家庭の様子やお子さんの性質、教育方針がわかりにくいものであれば、結果はついてきません。
敬語に気をつけることも大切ですが、それ以上に願書の中身にはこだわりを持って記入する必要があります。
とはいえ、どのような内容が志望校にあっているのか、アピールするためのエピソードとして妥当な内容とは何か、多くの方はわからず困惑してしまいますよね。
そこでぜひ活用して頂きたいのが、私の行う「願書作成代行」です。
小学校受験願書のプロである私が、頂いた資料を吟味し、志望校に合った内容で作成いたします。
小学校受験のためのご家庭での努力を無駄にしないためにも、ぜひ願書作成代行をご活用ください。