面接では、叱る時と褒める時に関する質問をされるって聞くけれど、叱るときがあるなんて、子どもの印象が悪くなりそうで心配だわ。
小学校受験の面接では、叱る時やほめる時に関する質問はよくされますので、しっかりと回答を考えておくことが必要です。
叱る時の質問をされても、ポイントを押さえて回答することで好印象を与えることができますよ。
本記事では、毎年面接対策で難関校に多数合格者を輩出している小学校受験のプロである筆者が解説します!
【小学校受験面接】叱る時・ほめる時に関する質問例
小学校受験では、お子さんを叱ったり、ほめたりすることについてよく質問されます。
直接的に聞かれることもあれば間接的に聞かれることもありますので、以下の質問例を参考にして回答を考えておきましょう。
<叱る時に関する質問例>
- どのような時にお子さんを叱りますか。
- ご家庭で、守らないといけない約束を決めていますか。
- 保護者の方から見て、お子さんに「これはやめてほしいな」と思うところを3つ教えてください。
- 受験のためにお勉強などいろいろ大変なこともあったと思いますが、お子さんを叱ることもありましたか。
- お子さんを叱る時に気をつけていることを教えてください。
- ご家庭では、お子さんを叱ることとほめることのどちらが多いですか。
- 「ほめて伸ばす」という言葉もありますが、叱ることも大切だと思いますか。理由も併せてお考えを教えてください。
- もしお子さんが赤信号を渡ろうとしていたら、どのように注意しますか。この場で実際に、お子さんが赤信号を渡ろうとした時を想定して注意をしてみてください。
- お子さんが注意しても言うことを聞かない時は、どのようにしますか。
<ほめる時に関する質問例>
- どのような時にお子さんをほめますか。
- 最近お子さんをほめたことを、具体的な場面を交えて2つお話しください。
- お子さんをほめる時に心がけていることがありましたら教えてください。
- これまでに、お子さんを1番ほめたことは何ですか。
- 子育ての中では、お子さんをほめるだけでなく叱ることもあったと思いますが、どちらの方が子育てにとって大切だと考えていますか。
- お子さんにしてもらって嬉しかったことを教えてください。
- 受験のためにお子さんはいろいろと頑張ってきたと思いますが、どんな時にお子さんをほめてきましたか。
- お子さんをほめる時に、どのような言葉をかけるようにしていますか。
叱る時・ほめる時に関する質問から面接官が知りたいこと
さて、上記のような質問を通して、面接官は何を知りたいと考えているのでしょうか。
元面接官の立場から、ポイントを解説します。
普段の子どもの姿
まず、普段のお子さんの姿を知る意図があります。
受験の面接や行動観察だけでは、普段のお子さんの様子を知ることはできません。
そのため、保護者が叱ったりほめたりする場面を聞くことで、子どもの姿を知ろうとしているわけです。
例えば、「お友達と喧嘩をした時に叱ります」と答えた場合、「自己主張が強すぎる子」と捉えられる可能性があります。
そのため、使う言葉を選んだり、話の組み立てを工夫することが大切です。
親の関わり
次に、家庭の教育方針や親が子どもにどのように関わっているかを知ろうとする意図があります。
幼少期において子どもの価値観に多大な影響を与えるのは保護者ですから、保護者が叱ったりほめたりする内容を聞いて、子どもの道徳心や判断力を推し測っているわけです。
また、親が子どもの行動をうまくコントロールできているのか、子どもの主体性も尊重できているのか、など、親としての資質を見極めようとする意図もあります。
例えば、子どもがマナーを守らなくても注意ができない保護者だと、「子どもの制御ができず、子どもも規範意識が低いだろう」と判断されるでしょう。
このような保護者のお子さんは、周りに迷惑をかけたり、協調性がなかったりすることが心配されるため、小学校の先生は難色を示すことが想像されます。
【小学校受験面接】叱る時の質問に関する回答ポイント
叱ることを回答する場合、マイナスな内容を伝えることになりますが、ポイントを押さえて回答することで家庭の教育力の高さをアピールすることも可能です。
面接で好印象を与えることができるポイントをご紹介します。
正直に答える
これは、ほめる時の回答にも共通するポイントですが、正直に答えることが大前提です。
その場だけ取り繕うとしてボロが出ると、非常にマイナスの評価になってしまいますので気を付けましょう。
小学校受験では、保護者に質問した内容について、さらに子どもに質問されることがあります。
保護者が回答した後に、お子さんに話を振られて、お子さんが首を傾げるようだと不信感を持たれるでしょう。
あるいは、不信感を持たれないまでも、親の伝えたいことがきちんと子どもに伝わっていないと思われて、親子のコミュニケーションができていない家庭と判断されてしまいます。
普段からお子さんに伝えている内容を答えるようにしてください。
改善した内容も伝える
叱る時の内容を答えた後に、改善した内容も伝えることで、良い印象で話を終わらせることができます。
例えば、「自分で決めた目標を途中で諦めようとした時に叱ることがあります。
最近では、『自分で決めたことだから頑張る』と、
自分に言い聞かせて頑張る姿が見られるようになりました。」と答えることで、
子どもの成長を伝えることができて好印象です。
具体的なエピソードを交える
具体的なエピソードを添えることで、家庭でのしつけの様子を伝えることができます。
「いけないことをした時に叱ります」という回答では、
保護者が何をいけないと考えているのか面接官には伝わりません。
具体的なエピソードを交えて回答することで、家庭の教育方針や保護者の教育観をアピールするようにしましょう。
なお、具体的なエピソードを交えるのは、ほめる時の回答にも共通するポイントです。
【小学校受験面接】ほめる時の質問に関する回答ポイント
ほめる時に関する質問をされたら、謙虚な姿勢を示しつつも、はっきりと答えるようにしましょう。
お子さんの良さを伝えるのはもちろんですが、保護者の教育観や家庭環境の良さをアピールするチャンスでもあります。
学校の教育方針に合った内容を考えておく
これは、叱る時の回答にも共通しますが、学校の教育方針と家庭の教育方針を合わせた回答をするのがポイントです。
学校の教育方針に「進んではたらく子」という目標があれば、
「進んでお手伝いをしてくれた時にほめる」という回答をすると良いでしょう。
学校と同じような価値観を持った保護者であることを印象付けることができれば、面接の評価は高くなります。
成長の過程をほめる
最近ほめたことを聞かれて、「コンクールで受賞した時にほめました」と答えた場合と「コンクールの課題曲を毎日頑張って練習している時にほめました」と答えた場合では、
どちらが好印象でしょうか。
当然、後者の回答が好印象ですよね。
受験をさせる保護者の中には、「合格」などの結果にこだわってしまうタイプの方がいらっしゃいます。
しかし、子どもの成長を支えるためには、成長の過程を認めてあげることが大切です。
成長の過程をほめることを伝えて、子どもの成長を支えられる親であることをアピールしましょう。
子どもにほめる内容を意識させておく
これは、日頃の家庭での言葉かけが大事になります。
受験前になると、「勉強を頑張った時にほめてもらえます」と答えるお子さんがいますが、面接官からするとあまり良い印象は持たれません。
そのため、普段から子どもに親がどんな時にほめるのかを意識させておくことが重要です。
「ご飯を運んでくれてありがとう。お母さん、とっても助かるよ。人のために働いてくれる子に育って嬉しいな。」などと、
具体的な場面を取り上げて、お子さんの行動をしっかりと価値付けてあげましょう。
また、一度では意識付けは難しいですから、同じような場面を取り上げて何度も伝えてあげることも大切です。
まとめ
小学校受験では、叱る時・ほめる時という質問はよくされますので、上記のようなポイントを踏まえて回答を考えておきましょう。
また、子どもに対しても、親から叱られたり、ほめられたりすることについては聞かれやすい質問ですので、保護者が回答を考える上でお子さんの気持ちも考慮することも必要です。
さらに、「しつけ」という観点では、父親と母親のどちらにも質問される可能性がありますので、両親ともご自身の経験を踏まえてご自身の言葉で答えられるようにしておくことも大切になります。
保護者の面接がお子様の合否を左右することもありますので、しっかりと準備をしておきましょう。
しかし、「どのように答えたら良いのか分からない」、「仕事が忙しくて父親が面接対策を十分にできていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような時は、元面接官で幼児教室代表の私が実施している「小学校受験面接特訓」を受講してみてはいかがでしょうか。
お子さんの模擬面接だけでなく保護者の面接対策も行っており、ありがたいことに「親子で面接対策ができて勉強になった」とご好評いただいております。
元面接官という立場から、お子さんやご家庭の魅力を伝えられる回答を一緒に考えさせていただきますので、
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