小学校受験しようと思ってるんだけど、行動観察の塾って通う必要ある?
小学校受験の入学考査(試験)のなかでもっとも重要な課題のひとつが「行動観察」です。
集団行動の中でお子さんの様子を観察し、小学校入学後にしっかりと学校生活を送れるか。校風にあってるか。学校が大切にしている価値観を共有できる素地を持ったお子さんかを確認していると言われています。
基本となるのは自立心と生活力。そして初対面のお友達であっても、楽しく思いやりをもって協力し合えるコミュニケーション能力です。
小学校受験の行動観察テストは対策が難しく、また一日一夕で身につくものではありません。大切となるポイントを理解し、ご家庭や幼児教室(小学校受験塾)で日々こつこつと学んでいく必要があります。
そこで今回は、小学校受験オーダーメイド願書作成や、世界にたった一つの小学校受験面接回答集作成付きレッスンで高い合格実績を誇る筆者が、行動観察の塾は必要なのかどうか解説します!
【 小学校受験】行動観察の塾は何をするの?
そんな対策の難しい行動観察ですが、塾の行動観察講座や行動観察専門の塾・お教室では一体どんなお勉強や取り組みをしているのでしょうか。プロがポイントを絞ってご紹介します。
指示通りに行動・作業ができるよう練習する
行動観察で大切な要素の1つは「指示を守って行動できること」です。試験官のお話をしっかり聞いて記憶する、そしてその指示通りに行動したり作業をすることは案外難しいものです。また、複数の指示やいくつもの手順をまとめて一気にお話される場合もありますので、記憶力や理解力・想像力も試されます。
行動観察は、ほとんどの場合他の受験生と一緒に行います。指示とは異なった行動をしているお子さんの真似をして自分自身も間違ってしまう…といった残念な失敗もよくおきがちです。周りにつられることなく自分が聞いた指示を信じてやりぬく意思も大切になるので、行動観察の授業ではそういった訓練を繰り返し行います。
お友達と協力しながら集団行動をする
「同年代のお友達と何人も集まって一緒に課題に挑戦する。」という経験だけはご家庭ではできません。
幼稚園や保育園での集団経験はあれど、小学校受験の考査の場は特殊です。試験官の先生からは、指示はあれど助言やサポートはありません。そのため空気を読む力や自制心が試されます。
また、行動観察の場には様々な個性をもったお子さんが集まります。内気な子や自己主張が強い子、何も話せない子もいれば自由気ままに単独行動する子など。毎日顔を合わせている園の慣れ親しんだお友達とは異なり、その日その場で初めて出会った子どもたち同士でいきなり「一緒に遊べ」というのは大変なことですよね。
初対面のお子さま同士で協力し合って行動をする。という練習はお教室でないと難しいかもしれません。
自分のことは自分でする、確かな生活力を身に着ける
小学校受験の行動観察テストでは、ただ課題の仕上がり・クオリティやコミュニケーション能力だけを見ている訳ではありません。行動観察と銘打つだけあり、試験場に入った瞬間から退室するまで一挙手一投足すべてを観察されていると考えてください。
脱いだ靴をそろえているか、工作などで汚れた手をハンカチで拭っているか、使ったお道具を元の場所に戻せているか、ていねいに扱えているか…。行動観察でのお子さまのふるまいは、お子さまの普段の生活そのものです。
生活習慣や自立の大切さを繰り返し教えていくことも行動観察授業の大切な目的のひとつです。
【小学校受験】行動観察の塾に行かずに別の習い事で代用できる?
小学校受験の行動観察準備は、塾以外の別の習い事でも代用が可能です。
例えばスイミングや体操、バレエといった運動の習い事では「先生の指示を聞く」「集団で協力しながら行動する」といった能力が身に付きます。ピアノやリトミックのような音楽系のお稽古も同様です。
また、自分が使ったお道具を片づける。お借りしたものはきれいに使う。リボン結びやお洋服のおたたみなどは、幼稚園・保育園、ご家庭でも学べるものになります。
園に持っていくお荷物などは自分で準備し荷造りすることで生活能力が向上します。また、お手伝いを通じて「履いた靴をそろえる」「お洗濯物をたたむ」など、日常生活の中で楽しみながら身に着けられる能力ばかりですよ。
【小学校受験】行動観察の塾は、日頃からのしつけができていれば必要ない
小学校受験試験において行動観察の準備は大変です。
けれど、大人数のお友達と関わる練習以外は日々の生活の中で十分身に着けられるものばかりです。一般的なしつけができていれば特別な対策は必要ありません。
その一方で、自分のことやお手伝いなどを一切やらせず、全てご両親が面倒を見てしまっている場合は大ピンチです。例えペーパー学習や運動・巧緻性のレベルが高くとも、生活力が
乏しいお子さんは小学校の集団行動をやっていけません。
今までお世話をしすぎていたご家庭は、今日からでも少しづつ「お子さまにやらせる・任せる」取り組みにチャレンジして下さい。
最初は時間もかかるしうまくいかずに見ているだけでイライラしてしまうことも多いです。けれど、これも大切な試験対策と割り切ってぐっとこらえてくださいね。
【小学校受験】行動観察の塾は必要?プロが解説まとめ
いかがでしたか。小学校受験の行動観察は、正解や評価ポイントが分かりづらく指導も難しい項目のひとつです。
けれど、ポイントをしっかり押さえれば毎日の生活の中で学べるものばかりです。
集団行動に関しては、楽しく園生活を送りながら日々の習い事に真面目に取り組む。それ以外の項目についてはおうちでじっくり取り組むことで「行動観察」が得意になりますよ。
上手に使い分けて行動観察を楽しめるようになってください。応援しています!