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慶應義塾【幼稚舎】と【横浜初等部】の違いをプロが解説

慶應義塾【幼稚舎】と【横浜初等部】の違いをプロが解説 (1)

ママ
ママ
慶應横浜初等部と幼稚舎の違いってなに?どちらかを受験しようと思ってるけど、違いをよく分かってなくて・・
塾長
塾長

慶應義塾幼稚舎も、慶應横浜初等部も、同じ慶應ですが、違いがよく分からない・・でも合格したい!という方もいらっしゃいます。

大丈夫!違いが分からなくても毎年合格されている方も、願書を作らせていただいた方は、毎年合格されています。

本記事では、慶応横浜初等部のオーダーーメイド願書作成や、慶応幼稚舎のオーダーーメイド願書作成で高い合格実績を誇る塾長が解説していきます。

慶應義塾【幼稚舎】と【横浜初等部】の受かる子の違い

 

縁故があっても合格が難しいといわれている学校ですから、簡単に受かる所ではないことはどの方でもご存知でしょう。

保護者の方が卒業されていても、兄姉が現在通われていても、ご縁がなかった方は沢山いらっしゃいます。反対に、保護者様が卒業生ではない方でも、入学されている方もいることが事実です。

ではどのような子が受かるのかというところで具体的にお話しすると、「ダイヤモンドの原石みたいな子」です。

磨けば磨くほど、輝きを増すダイヤモンドのように、力を秘めているお子様こそ合格を手にしています。

主にどんな角度からも隙がない位、一生懸命取り組めることができる子を重点的にみています。

そのため、ただその分野をこなし、取り組むだけでは意味がありません。

習い事や幼稚園の活動の一つひとつとしっかり向き合い、難しい課題にも時間をかけてただ取り組むだけではなく、具体的にどのようなことを磨いたら課題がこなせるか等、子どもの姿に寄り添って進むことが大切です。

ここで気を付けてほしい事は、ただ経験させるだけでは意味が全くありません。

その為、習い事をただ増やせばいいわけでもありません。

よく苦手意識が強いと思う分野を磨くために、同じような習い事を掛け持ちする方がよくいらっしゃいます。

もちろん指導者が違うわけですから、違う教え方によって出来るようになる姿がみられるかもしれません。

ですが、出来るようになった事が一番素晴らしいことではなく、その課題に向き合い、どのようにしたら課題をこなせるか子ども自身に考えさせ、様々なやり方を試行錯誤していく過程が一番大切なことです。

 

慶應義塾【幼稚舎】で受かる子

 

幼稚舎で合格される方は、沢山の習い事をされている方が圧倒的に多いです。

幼児教室はもちろんのこと、体操教室、ピアノやバイオリン、そして何より試験で重視されている絵画教室は必須の習い事です。

また慶應横浜との大きな違いとして、試験内容が異なります。

幼稚舎の場合は、大きく分けて運動試験、行動観察、絵画制作試験の3種類が中心です。

また親の面接がなく、ペーパー試験がないのが幼稚舎の考査の特徴です。

30年以上前にはペーパー試験がありましたが、「子どもの生活の中心は遊びであり、人としての魅力や将来の力を育むこと」に重きをおいた為、遊びが中心の考査になりました。

絵画制作試験は毎年お題が出され、そのお題に合った絵を描いていきます。

お題は歴代「あると楽しいと思う自動販売機の絵を描き、商品を粘土で作る」や「自分がかなえたい願いごとを、2つ考えて絵に描く」といった、複雑なテーマが多いことで有名で、ただ普通にお題に合ったものを取り組めば良いというわけではありません。

どのような視点を持って、どのような角度で描いているのかということや、その子の描いているイメージがどれだけ豊かなのかということを重視されていきます。

絵画制作に苦手意識を持つお子さまもよく聞きますが、その場合はたくさん絵を描く機会を作ってあげてください。

苦手意識を持っているお子さまは、大半が描き方をよくわからないということが多いです。その場合は、ある程度上手く描ける方法を教えてあげることも一つの方法です。

描き方が大分定着してから、自由に描くようにしてあげると、のびのびと描ける子が多いです。

反対に絵画制作に苦手意識はないが、中々理想と離れている絵を描いていたり、お題から離れてしまった絵を描く子も多く見られます。

その場合は、絵を描く視点に重点をあてると良いです。

この角度から描くと、どのように見える?と話をしながら取り組んでいくと、新たな発見があったり、視点を変えることで描き方が変わってきます。絵画制作試験はとにかく経験を多く積むことが大切です。

対策としましては、幼児教室や習い事で経験を増やしていくことが必須ではありますが、本物に触れることを大切に過ごしてください。

例えば、絵画で動物の絵を描くことをしたいと考えた時に、ただ図鑑で調べて描くのではなく、動物園に行って、どのくらい毛があって、身体はどんな色をしているか等、観察しながら描くことで新たな発見が多く、また楽しく絵画に取り組む事ができます。

またその際に、保護者の方も一緒に描いてみてください。

出来上がったらお子さまと見せ合い、お互いの新しい発見を共有してみてください。その発見が、次回に必ず繋がります。

運動試験は、模倣体操やサーキットといった基本的な運動の他、スムーズに出来るかどうかも含め、課題にどう向き合っているか、お子さまの姿を様々な角度から見ています。

また、片足バランスや飛行機といった内容だけではなく、複雑な模倣体操も多くみられています。課題をクリアすることもとても大切なことですが、課題に向かっていく姿が最も重要です。

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慶應義塾【横浜初等部】で受かる子

 

幼稚舎と大きく違う点として、横浜初等部はペーパー試験があります。

ペーパー試験は、図形や話の記憶、常識、推理、系列の内容が主に出題されています。

また単純な問題から複雑な内容まで毎年ありますので、どの分野もよく理解し、複雑な内容になっても解けるように練習していくことが必要です。

また特徴の一つとしましては、スピードが求められる問題が主に出題されます。

その為よく考えたら理解できる問題も、時間が決まっていることから解けないという可能性もあります。

幼児教室に通っているとその対策をしているところが多くみられますが、その問題のポイントをしっかり抑えて、スピード感を持って解くことが大切です。

幼稚舎に比べて、学力を問われることが多いので、ペーパー対策だけではなく、行動観察でもよく考えて行動することを問われる内容も年々増えている傾向があります。

もちろんリーダーシップ、フォローアップシップといった友だちとの関わりをしっかり見てはいますが、遊び方や関わり方が、一人歩きせず、しっかり周りを見て、考えて行動しているかということを重視しています。

是非家庭でも、お子様の行動一つひとつを細かく見てあげてください。

お子様の行動全てに、しっかり理由があります。

あまりすぐに否定したり、答えをいうのではなく、一緒に考える時間を作り、どのような姿が良いか答えを一緒に探してみてください。一緒に考えることで、お子様の理解につながりますし、どのようなところに重点をおいて試験に挑めば良いかも分かってきます。

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慶應義塾【幼稚舎】と【横浜初等部】の目指す教育の違い

 

どちらも福沢諭吉の教えを元に教育理念が掲げられていますが、実は教育方針が異なります。施設の作りも似ているところももちろんありますが、異なる部分の方が多く感じられます。

慶應義塾【幼稚舎】が目指す教育

 

幼稚舎の教育理念は、校歌にも歌われているように、福澤諭吉先生の教えでもある「独立自尊」を実践できる人材を育成することを謳っています。

幼稚舎では、この教えを「子どもたちそれぞれが自分を磨きながら、互いの違いを認め合い、助け合えるようになること」として捉えています。

子どもたちが「共に思いやりの心を持って、自分のできることを一生懸命する」という伝え方で、日々実践できるようにしています。

つまり、自分の持つさまざまな可能性に気づかせて自分ができることを引き出して、更なる成長を促す場と機会を提供しています。

福澤諭吉の「まず獣身を成して、のちに人心を養う」と常に唱え、その教えに従って、幼稚舎では昔から身体能力を鍛えることに力を入れ、入学してから卒業するまでにたくさんの体育行事や活動を重点においています。例えば教育の一環として、児童全員に1000m完泳を目指して取り組む活動があり、体育にとても力を入れていることが分かります。

また施設環境も大変整っており、理科園、サイエンスミュージアム、遊園地といった3つの場所が特徴的です。

理科園は、様々な昆虫が訪れるビオトープや、多種多様な植物が植えられており、自然に触れ合うことの大切さを感じることができます。

サイエンスミュージアムは、剥製や骨格標本、貝殻・植物・昆虫などの標本や、化石・鉱物などが合わせて数千点展示されている博物館のような施設です。子どもたちが様々な事柄に興味を持つことができるよう環境を整え、更にその興味が広がるように工夫されています。

遊園地は、いわゆる校庭というものです。砂場やジャングルジム、滑り台、鉄棒などといった遊具から、ドッジボールコートまで、豊富な設備が設置されています。低学年の児童が仲良くコミュニケーションを育む場でもあります。

 

慶應義塾【横浜初等部】が目指す教育

 

横浜初等部では、身体健康精神活発・敢為活発堅忍不屈の精神(福澤諭吉の言葉)を視野に入れて、成長することを目指しています。

また、子供たちが社会で活躍することを視野に入れた教育をしており、基本的な学力に重点を置くだけではなく、体験・自己挑戦・言葉の力といった3つの教育も大切にしています。

体験教育は、授業や行事、課外活動を問わず、どの活動においても「実際に本物に触れ、体験すること」を重視した学習を行っています。体験学習に力を入れていることから校外学習が充実していており、2年生からは毎年、1年に1度宿泊学習を行います。

自己挑戦教育は、得意分野はもちろん、苦手分野においても、チャレンジすることで自分の可能性を広げられるよう導いていきます。また、英語教育にも力を入れており、国際交流プログラムなども積極的に導入しています。子どもたちが進んでチャレンジできるような環境が整っています。

そして、言葉の力の教育は、読書をしたり、自分の考えを表現したりなどといった活動を通し、書くこと・聞くこと・話すことにおける力を伸ばすことを大切にしています。慶応義塾大学の創立者である福澤先生の著作と生涯から、年代等に適した題材を取り上げ、道徳的な授業を行う授業があります。時代に即したテーマも取り扱い、みんなで議論をし合いながら、考える力を養っていきます。

施設に関しては、幼稚舎より新しく、学年毎に用意されている多目的室や、和室やプールといった様々な活動に取り組めるようになっています。

慶應義塾【幼稚舎】と【横浜初等部】の授業の違い

教育方針が違うことから、授業の形式や内容も異なってきます。どちらも有名な学校なことから、レベルが高いことは同じですが、具体的にどのように違うのかというところをお伝えしていきます。

慶應義塾【幼稚舎】の授業

 

「先ず獣身を成して後に人心を養う」は、幼稚舎創立以来の変わらない教育方針で、福澤諭吉先生の人間主義の考え方や生き方への主張が見られます。

「獣身を成して」とは、単に身体の発達や体力の充実、増進を図るというだけでなく、子どもたちが活発に動ける身体と、豊かな感性を身に付けることにあります。

その上で学問をし、一人の人間として、社会に貢献することの大切さを教えています。

幼稚舎では、季節感を生かした体育活動を大切にされています。

例えば、春には短距離走、リレー、長距離走をします。

夏には、水泳に取り組み、児童も先生も皆1000m完泳を目指し、卒業までには全員が泳げるようになります。

完泳をどのようにチャレンジするか、水とどう接するかを学び、幼稚舎生の誰もが水を恐れることなく楽しむことで、人生を豊かにしていくことにつながると考えられています。

最近では着衣泳や水難救助法にも力を入れ、危機的状況の中で水の怖さや、水から身を守る術、人を助ける術を学びます。

秋には、運動会や体力測定、校内大会と行事が続きます。

冬には全校で毎朝の駆け足、縄跳びの記録作りを熱心に取り組むことで、一人ではつらいことも友達や仲間と一緒にする楽しさや喜びを覚えます。

縄跳びでは、記録への挑戦、それに繋がる達成感から、元慶應義塾長の小泉信三の言葉である「練習は不可能を可能にする」を体得することになります。

体育の授業時間だけでなく、運動時間や休み時間や放課後と四季折々の運動やスポーツを通して友達を思いやる心、協調する姿勢が生まれます。自然に恵まれた幼稚舎のグラウンドには、いつも子どもたちのの楽しい声が聞こえてきます。

さらに、校外活動においても心身を鍛える行事があります。

高学年からは4kmマラソン、登山、スキー合宿を行います。 「強靭な身体がないと真の優しさは生まれない」 獣心を育てる実体験の中から、心の美しさや大きさ、営み、表現を大事にすることを覚え、体育を通して豊かで確かな感性を育んでいきます。

慶應義塾【横浜初等部】の授業

 

横浜初等部の授業は、週6日制を実施して十分な授業時間数を確保し、詰め込みや前倒しでない真のゆとりある授業を進めています。

宿題量としては、他の小学校と同程度のように思いますが、質の高さを求められる内容が多いと言われています。また幼稚舎に比べて、一年生から勉強量がある学校ですので、予習復習が求められます。

また進学先である慶應湘南藤沢中学の特徴は、何と言っても英語になります。

英語科の教員の約半数がネイティブスピーカーで、「英語について学ぶ」のではなく「英語で何かができるようになる」事を目指した授業を行っています。

英語を自分のものにしていく事だけではなく、英語学習を通じて異文化に慣れ親しんでいくことを大切にしています。

低学年では、聞く姿勢を身につける事を重視し、聞き慣れた表現を自ら発していけるように促します。高学年では、書く事を学び、コミュニケーション能力を養います。

横浜初等部の教育理念の一つとして謳っている体験教育の内容として、その総合的な教科「生き方科」を設けてこれらを包含し、教科の連携をはかります。一般的にいう小学校1~2年生の生活科や5~6年生の家庭科で学ぶ内容は、本来6年間をかけて、連続して学習すべきものと考えております。

低学年は、飼育や栽培などの自然に触れる体験や活動を重視すると共に、学校生活や家庭での暮らしを見つめる授業を行っています。

中学年からは、自分を取り巻く社会の仕組みを学ぶと共に、一人一人が社会の構成者であること、個々の責任と役割等を自覚していけるようにステップアップした内容です。

高学年になりますと、家事労働や生活設計などの従来の家庭科の内容に加え、食育や健康教育の視点も加えます。家庭とそれを取り巻く環境という身近な題材を取り上げ続けることで、SDGSといった社会科や理科など様々な教科で得た知識を繋げながら進めていきます。

慶應義塾【幼稚舎】と【横浜初等部】のクラス替えの違い

授業についての違いをお伝えしましたが、次にクラス替えの違いについて詳しくお話させていただきたいと思います。

学校に通いながら、塾に行く子が8〜9割で、予習復習を徹底したり、学校の授業についていけるように工夫されている家庭が多くみられます。

慶應義塾【幼稚舎】のクラス替えの違い

男子校だった幼稚舎が戦後になって、女子生徒を採り始めた1948年度からは1学年3クラスでしたが、2002年度からは現行の1学年4クラス体制となりました。それぞれのクラス名は慶應をローマ字表記したK組、E組、I組、O組となっています。

また、教科別専科制の授業で、6年間クラス替えがなく、担任の先生も基本的には変わらないという「6年間持ち上がり制」を採用しています。担任が受け持つ教科は、国語、社会、算数、総合(生活)、体育の一部です。そのほかの科目は、それぞれ専門の教育を受けた先生が授業をしており、1年生から英語や情報を含む専科授業を受けることができます。

担任は6年間を通した長い目で一貫して子どもたちの成長過程を見守っていくことができ、また子どもは先生や友人との深い絆を築くことができます。

反対に6年間担任持ち上がり制ということで、接する教員が限定されてしまうのではないかという不安を持つ方もいらっしゃると思いますが、親身になってくれることで安心感が大きいという意見が多く聞かれます。

慶應義塾【横浜初等部】のクラス替えの違い

慶応横浜では2年ごとにクラス替えを実施し、低学年から音楽、図画工作、体育、英語などの教科は専科制を取り入れ、3年生以降は教科担任制を実施しています。

また、週6日制をとっていることから、ゆとりのある授業をしていることを謳っていますが、担任の先生と専科の先生による専門性の高い教育を提供していることから、一年生からしっかりと宿題の量があり、ハイレベルな授業内容が多く感じられます。

1クラス36名ほどの児童がいて、一学年3クラスあります。行事の中では、クラス対抗で競うものもあれば、クラス毎で取り組む活動もあります。

まとめ

毎年試験倍率の上位を競う慶應幼稚舎と横浜初等部ですが、この記事から二校の違いをお分かりいただけたかと思います。

また教育方針が異なり、互いにライバル視しているかは適切な表現では無いかもしれませんが、横浜初等部は、幼稚舎との併願可能となっています。

そのことから、「良きライバル関係」となっていると感じられます。

受験をされる方は、お子様だけではなく、保護者の方も粘り強く、お子様に寄り添い、共に頑張らねばならない程、厳しい道のりになります。

でもその頑張りは、決して無駄にはなりません。どんな結果になりましても、その努力があったからこそ、次に得られたものは必ずあります。

このようなことが言い切れるくらい、小学校受験対策は、人間形成の大事な時期に、たくさんの経験をすることができ、その経験がどんな場面にも活かされ、お子様の可能性を更に広げてくれます。

筆者は、慶応横浜初等部のオーダーーメイド願書作成や、慶応幼稚舎のオーダーーメイド願書作成で高い合格実績を持っています。

願書作成や課題本を読むことにまで手が回らない!という方は、プロにお願いしてみませんか?

しっかりとお話しをお伺いし、お一人おひとりに合わせた願書をお作りさせていただきます。

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