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小学校受験で出る図形問題はどんな風に出題される?プロが解説

小学校受験で出る図形問題はどんな風に出題される?プロが解説
ママ
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小学校受験で出る図形問題はどんな風に出題される?

塾長
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小学校受験のペーパーではいろいろな分野の問題が出題されています。その中でも特に範囲が広いのが図形問題です。図形問題は回転させたり分割したり重ねたりといろいろなパターンで出題されますので、それぞれのパターンに応じた対策が必要になります。今回は小学校受験のプロが図形問題について解説していきます。図形問題は基本分野ですのでしっかりと対策をしていきましょう。

本記事では、小学校受験家庭教師派遣も行う塾長が小学校受験で出る図形問題はどんな風に出題されるのかについて解説していきます。

 

小学校受験での図形問題の出題方法

 

 図形問題と一言でいってもその出題方法は多岐に渡ります。ここでは図形問題の出題方法のパターンを紹介して、それぞれ解説していきます。

 

図形分割の問題

 

 図形分割はバラバラになった形を組み合わせて見本にある形を作ることを考える問題です。例えば、4つに分割する分割線が入った「〇」が見本で示されています。選択肢には分割された形が5つあります。「見本の形を作るときに、余るものが1つあります。それを選んで〇を付けましょう」のような問題です。図形分割はバラバラになった形が全体の中でどの部分に当てはまるのかを捉えることが大切です。

 

回転図形の問題

 

 回転図形は見本にある形を回転するとどうなるかを考える問題です。例えば、車の絵が描かれた見本があります。選択肢には同じ車が回転した絵が4つ示されています。「見本の形を右に3回転したらどうなりますか。一つ選んで〇を付けましょう」のような問題です。回転図形は回転した回数や方向を考えないといけません。つまり推理する力が必要になります。

 

点図形(点描写)の問題

 

 点図形は見本と同じ形になるように点と点を結んで描写する問題です。例えば、4つの点を結んだ四角形が見本としてあります。「見本と同じ形になるように点を結んで書きましょう」のような問題です。点図形の応用編で「重ね点図形」、「回転点図形」もあります。重ね点図形は真ん中の線で折って重ねた場合を考えます。回転点図形は見本を回転した場合を考えます。それぞれ重ねた後、回転した後に点図形がどうなるのかを考えないといけないので難易度はグッと上がります。

 

重ね図形の問題

 

 重ね図形はふたつ以上の図形を重ねてできる形を考える問題です。平行移動して重ねるパターンと折り重ねるパターンがあります。イメージとしては形や線の描かれた透明な板を重ねた時にどう見えるか?や真ん中で折って重ねた時にどう見えるか?を問うような問題です。平行移動して重ねるよりも折り重ねる問題の方が難易度は上がります。線対称の考え方が入るからです。折り方も上下に折るパターンと左右で折るパターンがあり、注目する視点を変えないといけない難しさがあります。

 

展開図やサイコロの問題

 

 サイコロを広げた時の展開図やサイコロの面がどうなるのかを問う問題です。展開図を見てサイコロが出来るかどうかやサイコロの表面を見て裏面がどうなるかを推測する問題ですので、難易度は高いです。サイコロは「表と裏の数字を足せば7になる」などサイコロのルールを理解したり、サイコロになる展開図のパターンがあったりしますので、記憶として理解する必要もあります。展開図やサイコロ問題に関してはこちらの記事にまとめていますのでぜひご確認ください。

 

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図形パズルの問題

 

 図形パズルの問題は平面で行うパズルと言えます。見本と同じ形を作るのに必要なパーツを選ばせる問題や見本の形を2つ使って出来る形を選ばせる問題などがあります。一般的なパズルと違い、絵ではなくシンプルな図形を組み合わせる力が必要になるので難易度も高いといえるでしょう。

 

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図形構成の問題

 

 図形構成と図形分割は表裏一体の問題です。図形構成が出来れば図形分割も出来ます。逆も然りです。図形構成は見本の形を作るのにどのパーツとどのパーツを組み合わせれば良いでしょうか?のような問われ方をします。必要なパーツを選ぶ作業は図形構成でも図形分割でも同じです。あとは設問の内容に合わせて回答を変えるだけですので、図形構成と図形分割はセットで対策をしていきましょう。

 

同じ図形を探す問題

 

 見本が示されてそれと同じ図形や絵を探す問題です。「同図形発見」とも言われます。図形より絵の方が難易度は上がります。図形は線で構成されているので単純ですが、絵の場合は細かな違いを見分ける必要があるからです。間違い探しが好きな子供は得意かもしれません。見本と異なる図形を発見する「異図形発見」も同じ考え方で解くことが出来ます。

 

図形を使って絵を描く問題

 

 「図形模写」や「欠所補完」の問題です。図形模写とはその名の通り見本の図形を真似して描くことです。欠所補完は見本の絵と同じ絵になるように足りない線を加える問題です。どちらもしっかり見本の図形を見て観察することが必要です。

 

線対象の問題

 

 線対称の問題はいろいろな図形問題の応用として出題されます。真ん中の線で折ったときに反対側の面はどうなるのか?が理解できるかどうかです。「折り紙を二つに折って、真ん中をハサミで切り抜きました。折り紙を広げて出来た模様はどれでしょう」という問題も線対称です。基本の図形問題を終えたら応用で線対称にも挑戦していきましょう。

 

鏡の問題

 

 鏡の問題はある物体を鏡に映したときにどう見えるかを問う問題です。図形以外に絵柄でもよく出題されます。鏡に映った物体は、上下は逆転しないが左右は逆転します。このことを理解しなければ鏡問題は解くことが出来ません。

 

積み木の問題

 

 積み木を使った図形問題で、「立体図形」とも言われます。例えば、積み木が重なった見本の図形を示します。見本の積み木は4つの積み木を重ねています。選択肢には見本の積み木とは異なる数で構成される積み木があります。「見本の積み木と同じ数で出来ている積み木はどれですか?」と問われる問題です。積み木の問題は見えない部分を理解することと数を数えることが出来ないと解くことが出来ません。

 

 

小学校受験で図形問題を教える時のポイント

 

 小学校受験で出題される図形問題は多岐に渡ることがお分かり頂けたと思います。今度は図形問題を教える時のポイントを解説していきます。

 

具体物を使う

 

 図形問題は平面だけで考えても理解が難しいです。重なっている様子や回転する様子がイメージできないからです。これを理解するために具体物を使って理解するようにしましょう。例えば図形分割では実際に〇を4つに切ってみます。そして切ったパーツを再びくっつけてみます。重ね図形では実際に〇や△を重ねてみます。展開図では実際にサイコロが作れるのか検証してみます。このように具体物に触れることで図形問題の理解が早まります。

 

基礎問題を徹底的に行う

 

 図形問題には応用問題が多数あります。重ねたり回転させたりすることでいくらでも問題を難しくすることが出来ます。そのためまずは基本となる図形問題を徹底的に解けるようにしていきましょう。運動でもなんでも同じですが、基礎を疎かにしていては応用問題は解けません。基礎問題は皆できる問題ですので、ここを落としていては差が付きます。応用問題は皆ができるわけではありませんので、出来れば加点されますが出来なくてもマイナスにはなりません。皆出来ないからです。まずは基礎練習を徹底的に行っていきましょう。

 

なぜこう解いたのか理由を説明させる

 

 図形問題は感覚で解けることもあると思います。しかしそれだと同じ問題は解けても少し傾向が変わると解けなくなってしまいます。なぜならなぜそうなるのかを理解できていないからです。例えば重ね図形と回転図形の仕組みをしっかり理解できていれば重ね回転図形を初めて見ても解くことはできると思います。それぞれの仕組みをしっかり理解できているのでそれが一緒になっても理解できるからです。正解かどうかも大事ですが、なぜその選択肢を選んだのか?その理由も説明させてみてください。

 

小学校受験で図形問題が出題される理由

 

 小学校受験でなぜ図形問題が数多く出題されるのでしょうか?図形問題を子供に解かせることで子供に備わっている能力を見極める意図があります。ここでは小学校受験で図形問題が出題される理由を解説していきます。

 

論理的な思考力を見る

 

 図形問題は感覚で解ける子供もいるかもしれませんが、大半の子供は仕組みを理解しないと解けません。つまり論理的に考えているかどうかが大切です。小学校受験では図形問題から論理的思考力を見ています。論理的というと複雑そうですが、簡単に言うとある問題を解く時に道筋を立てて解いているか?ということです。点図形なら「こことここの点を繋げば良いな」とか回転図形なら「右に2回回せば良いな」とかをきちんと考えて解けているかどうかです。物事を論理的に理解する力は小学校に入学した後も、もっというと大人になった後も大切な力です。子供なりの論理的思考力があるかどうかを小学校受験では確認しています。

 

粘り強く頑張れる子供か

 

 図形問題は子供にとって難問が多い分野です。ペーパー問題では初めて見る形式の問題も多くあると思います。それでも過去の経験に照らし合わせて諦めずに問題を解けるかどうかがポイントです。たとえ分からなくても一生懸命に考えることは小学校に入学した後も大切な力です。図形問題は数をこなせば出来るようになる問題も多くあります。図形問題が解ける子供は粘り強く頑張ってきた証拠を示しているとも言えます。小学校の先生は粘り強く頑張れる子供に入学してもらいたいと考えているのです。

 

処理能力の速さ

 

 図形問題は複雑な動きを瞬時にひも解く処理能力が必要です。処理能力というとハイレベルな印象ですが、簡単にいうと物事を理解できるかどうかということです。これはペーパー問題に限らず運動や行動観察でも同じです。小学校受験のペーパー問題は先生が口頭で発問します。先生が言っていることをまずは理解できないと問題は解けません。何を求められているのか何をしないといけないのかを瞬時に理解する能力が必要と言えます。図形問題はこれに加えて手を思い通りに動かす能力も必要です。図形問題ひとつでさまざまな子供の能力を見ることが出来るのです。

 

小学校受験で出る図形問題はどんな風に出題される?プロが解説まとめ

 今回は小学校受験で出題される図形問題についてまとめてみました。図形問題は練習すればするほど解けるようになる問題ばかりです。

最初は本当に苦労すると思いますが諦めずに取り組んでください。

もし不安があるようでしたら、ぜひ家庭教師を検討してみてください。

家庭教師はマンツーマンで一から丁寧に教えてくれますし、自宅に来てくれるので塾へ通う必要もありません。

また勉強中は家事が出来たりと時間も効率的に利用できます。

困ったときに相談にも乗ってくれるので安心です。

筆者は、小学校受験専門のプロ家庭教師を派遣しております。

図形問題など苦手な分野も全てお教えしますので、ぜひご利用ください。

 

 

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